BASF 熱可塑性ポリウレタン発泡粒子がダンロップのラケットに採用

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2018年11月19日

 ドイツの大手化学メーカーBASFはこのほど、ダンロップのテニスラケット「CX」シリーズのソニックコアに、「インフィナジー」が採用されたと発表した。

 インフィナジーは優れたクッション性・反発性・パフォーマンスを備えた、世界初の熱可塑性ポリウレタン発泡粒子(E-TPU)。また、ソニックコア・テクノロジーは、反発性を最適化するため、高反発ウレタン素材をフェース部フレーム内に装着するダンロップの技術である。

 ダンロップの材料試験では、ダンロップの既存のソニックコア素材に対して、跳ね返りの高さが46%増加し、ボールスピードが2%速くなった。優れた反発特性に加え、減衰特性もあることから、標準的なカーボンファイバーラケットに比べ、最大37%まで振動を低減する。

 現代のテニスプレーヤーは、よりスピンをかけてプレーする傾向があり、その結果、ラケットの中心よりも先端部分でボールを打つケースが多くなる。スピンを生み出すためには、より大きな力でスイングしなければならず、プレーヤーの腕に余分な負荷がかかり、けがの原因となる可能性がある。

 ダンロップの研究チームはこの傾向に注目し、これらの課題を解決するための新たなイノベーションとして、ソニックコアにインフィナジーを採用した。CXシリーズは、ダンロップのツアーチームのプレーヤーに支持されており、その中には、2019シーズン中にラケットを使用する、複数のグランドスラムのファイナリストであるケビン・アンダーソンも含まれている。