帝人 アラミド繊維事業で米社とパートナー契約を締結

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2018年11月29日

 帝人は28日、米国の防護衣料メーカーのウェステックス・バイ・ミリケンと、帝人グループのテイジン・アラミドB.V.がアジア太平洋地域での事業展開について、パートナー契約を締結したと発表した。

 共同展開の第1弾として、快適性と防炎性能の両立を実現した防護衣料向け織物「ウェステックス・シナジー・プロ」を共同開発した。これは両社が培ってきたアラミド繊維織物に関する知見を駆使し、帝人が展開する防炎性能に優れたメタ系アラミド繊維「コーネックス」を使用して開発したもの。27日からアジア太平洋地域限定で販売を開始した。

 ウェステックス・シナジー・プロは従来のアラミド繊維織物に比べ、優れた柔軟性と6倍の吸湿性能をもち、色や単位当たりの重量のバリエーションも豊富。また、石油・ガス産業での突発火災に対する品質マネジメントシステムの規格「NFPA2112」「NFPA70E」「EN ISO11611」「EN ISO11612」の認証を取得している。

 同製品は、27~29日にシンガポールの「マリーナベイ・サンズ」で開催されているアジア最大のガス・石油に関する国際見本市「OSEA2018」で、初めて紹介展示された。

 ウェステックスは、150年以上の歴史を持つ化学品メーカーのミリケン&カンパニーのグループ会社として、防護衣料事業を展開している。一方、テイジン・アラミドは、今年創立百周年を迎えた帝人グループのアラミド事業の中核会社であり、40年以上にわたり市場を牽引している。

 ウェステックスとテイジン・アラミドは一丸となり、アラミド繊維製防護衣料のさらなる高機能化に向けて技術開発を加速し、アジア太平洋地域でのブランド価値の向上を目指す。