帝人 機能性食品素材の第2弾、発酵性食物繊維を発売

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2018年12月11日

 帝人は10日、発酵性食物繊維「イヌリア」の販売を開始すると発表した。同社ではスーパー大麦「バーリーマックス」に続く機能性食品素材の第2弾となる。製品仕様は、1箱30包入り(3g/包)、価格は1280円(税別)、製造元はファイン。アマゾンや楽天市場などで通信販売を行う。

 帝人は、水溶性食物繊維の代表的な素材であるイヌリンで、世界第2位のシェアを誇るオランダの食品素材メーカー・センサス社と、日本でのイヌリンの独占販売契約を締結しており、国内で「イヌリア」ブランドでの展開を図っている。そのマーケティング活動の加速のため今回、同素材を使用した自社製品の販売を始める。

 同社が国内で展開する「イヌリア」は、オランダ産チコリの根を抽出して製造するもので、高い腸内発酵力を特長としており、鎖長の異なる複数のラインアップにより、幅広い用途に使用できる。また、自然の甘みを生かして砂糖代替として、あるいは脂肪代替として用いることができ、カロリーを抑え、かつ食物繊維が摂取可能な飲料や食品の設計を可能にする。

 厚生労働省が実施した国民健康・栄養調査によると、日本人の食物繊維の平均摂取量は減少傾向にあり、2011年には1952年に比べて30%以上減少。2016年の1日当たりの平均摂取量は13.6グラム程度とされており、健康増進法で設定されている男性20g、女性18gという目標量に対して大きく不足している。

 こうした中、主にキク科の植物であるチコリなどから作られる、水溶性食物繊維の一種イヌリンは、水に溶けやすく、飲料や食品に容易に使用できることから、現代の日本人に不足している食物繊維を手軽に摂取できる食品素材として期待されている。

 帝人は「イヌリア」製品の販売開始を契機に、センサス社との連携を強化し、さらに製品開発や顧客開拓などのマーケティング活動を展開していく考え。機能性食品素材事業では、生まれた日から最後の日まで、人々の健康を支えることを目指して、今後も研究開発に取り組み、機能性食品素材のラインアップの拡充を図っていく。