変わり続ける市場のニーズに応えた技術・製品を提供するには、さまざまな視点から変化を察知し、俊敏に対応していくことが必要だ。
そのエネルギーの源泉は〝知らないことを知ること〟。
世の中や他社の動きに関心を持ち、学びを得て、行動につなげることが大事だ。
そのためには「外に出て、外から学ぼう」を実践し、自らに問い直し、あるべき姿を追求していかなければならない。引き続き「将来の発展に向けた土台づくり」に邁進し、新たな価値の創出に挑戦していこう。
2019年1月9日
経済環境追い風に好調、次期中計が実力の試金石に
━今年度は中期経営計画(2016-18年度)の最終年度です。昨年はどのような年でしたか。
2016年度から現在の中計を始め、数値目標とした売上高と営業利益を初年度で達成し、最終年度の今期も達成できる見込みです。
そういう意味ではこの3年間は良かったと言えます。
スペシャリティはやや下回るものの、コモディティについては経済環境の変化によって、利益が計画を上回りました。
つまり、当初想定した数字が甘かったのではなく、経済環境が良かったということです。
利益面で最も良かったのはウレタンです。他社でトラブルが起きたり、立ち上げが遅れたりで、需給バランスがタイトになり、市況が高値で推移したことが大きいですね。逆に、当社ではプラントトラブルなどがありませんでした。
当初目標に掲げたうち、スペシャリティとコモディティの利益を50対50にすることと、M&Aの実施が未達だったということはありますけれど、投資計画を予定通りに行え、財務体質が強化できたことは大きな成果です。
━石化市況が下がり始めていますが、この先は。
不透明だと思います。米中の貿易摩擦がどういう形で決着するのか見通せないことに加え、原油価格の動向や英国のEU離脱といった問題があるからです。鉄鋼とアルミに続き自動車が追加関税の対象になると、化学産業も含めて広く影響を受けると考えています。
━そうした中で、今後の事業戦略でのキーワードは。
「成長」です。成長するには、今の中計でも重点目標として挙げている3分野「環境・エネルギー」「ライフサイエンス」「電子材料」を伸ばしていく必要があります。
コモディティはフル生産で動いていますから、能力増強をしない限り成長性が望めません。そこで、基盤強化を図りながら、能力増強も検討していく方針です。
スペシャリティについては、引き続きオープンイノベーションを含めた研究開発に力を入れ、チャンスがあれば能力増強も行っていきたいと考えています。
━自社の強みをどう見ていますか。
ビニル・イソシアネート・チェーンで効率的な生産・販売体制を構築していることです。機能製品では、それぞれ特徴を生かした製品開発ができており、特にセラミックスではデファクトスタンダードの製品が育っています。
そうは言っても、競争相手が市場参入してきていますから、いかに差別化するかが課題です。成長のための原動力は差別化なので、これを引き続き追求していく必要があると思っています。
━化学メーカーがティア1やティア2を買収して、市場のニーズを掴むような動きが見られますが、どう考えますか。
餅は餅屋と言いますが、当社としては
2019年1月9日
塩ビ工業・環境協会(VEC)は8日、都内で新年賀詞交歓会を開催し、関係者約280名が出席した。
横田浩会長(トクヤマ社長)は冒頭のあいさつで、「昨年の塩ビ樹脂の出荷は高水準に推移した。国内出荷量は106万t前後と前年比2%程度の伸びが見られ、また生産量、出荷量総量は163万t程度とほぼ前年並みの水準が見込まれる」と語り、米中貿易摩擦など世界情勢の不透明感が増し、国内では豪雨、台風、地震と多くの自然災害に見舞われる1年ではあったが、総じて事業環境が良好であったとした。
また2019年についても「世界的には途上国のインフラ需要は底堅いものがあり、国内でも塩ビの良さが見直されている」とし、引き続き堅調な需要への期待感を示した。
海洋プラスチック問題への対応に関しては、
2019年1月9日
化成品工業協会は8日、都内で新年賀詞交歓会を開催し、関係者約270名が出席した。
鈴木政信会長(日本化薬社長)は冒頭のあいさつで「昨年の世界情勢を振り返ると、米国大統領の様々なつぶやきに世界が翻弄され、とりわけ米中貿易摩擦は日本経済に大きな影響を与えると危惧されている。欧州ではブレグジットに加え仏独の内政が混乱し、中東情勢でも不穏なニュースが絶えない。また、中国での環境規制強化による化学品の生産停止や価格上昇など、会員企業に直接かかわる問題も山積している」と指摘し、さらに国内の懸念材料として、
2019年1月9日