住友化学 AEPWに参加し廃プラ環境排出低減を推進

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2019年1月22日

 住友化学はこのほど、環境中の特に海洋における廃プラスチック問題を解決するための新たな国際的アライアンス「Alliance to End Plastic Waste」(AEPW)に、設立メンバーとして参加すると発表した。

 AEPWはプラスチックの製造から廃棄物処理に至るまでの製品ライフサイクルに携わるグローバルな企業からなるNPOで、今月16日に発足。発足時点で、欧米、東南アジア、アフリカ、中東地域から約30社が参加している。

 現代社会のさまざまな場面で有用な材料であるプラスチックについて、環境への排出の抑制・防止を推進するため、「持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)」などとも連携しながら、今後5年間で、総額15億ドルを投資し、主に4項目に取り組む。

 具体的には①廃プラスチックを適切に管理し、リサイクルを促進するための基盤構築②プラスチックのリサイクルや再資源化を容易にし、使用済みプラスチックから価値を生み出す新技術の開発③政府機関、企業、地域社会が廃プラスチック問題に取り組むための教育と対話の実施④河川など廃プラスチックが蓄積し、陸上から海洋に流出する場所の浄化‐を推進する計画。

 同社は、廃プラスチックによる環境リスクの増大を社会が直面する重要課題の1つと捉え、これまでに、国内では「海洋プラスチック問題対応協議会」に、海外では「国際化学工業協会協議会」が推進する関連活動に参加してきた。今回、AEPWに参画することで、志を共にする参加企業と協力し、廃プラスチック問題への対応を一層加速させていく。

 同社は、「事業活動を通じて人類社会の発展に貢献する」ことを経営理念に掲げている。今後も、革新的な技術・製品の創出による社会課題の解決に積極的に取り組んでいく方針だ。