三菱ケミカル 子会社2社を統合、水処理で多様な提案へ

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2019年2月8日

 三菱ケミカルは7日、全額出資子会社のウェルシィと三菱ケミカルアクア・ソリューションズ(MCAS)が、4月1日付で合併すると発表した。ウェルシィを存続会社とする吸収合併により統合し、新会社の社名は「三菱ケミカルアクア・ソリューションズ」とする。

 両社の事業を統合することで、上水から排水までワンストップで水処理に関する多様な提案を行う体制を確立し、顧客の要望に対して、これまで以上に幅広いソリューションを提供していく。

 ウェルシィは、地下水膜ろ過飲料化システムや工業用水飲料化システムを手掛けている。災害などによる断水時でも、水ライフラインの確保が可能なサービスを、公共施設や病院・介護施設、商業施設、工場、教育機関などに提供。世界各地で大規模な自然災害が頻発し、国土強靭化(レジリエンス)の観点からも、災害時の給水ライフラインの確保が大きな課題となっている中で、同社のサービスは顧客の事業継続を可能にする。

 一方、MCASはイオン交換樹脂やイオン交換膜を利用した純水製造装置などの各種水処理装置、健康食品素材向けの分離精製装置、膜分離活性汚泥法を応用した排水処理装置の設計・製造・施工事業を展開している。排水をきれいな水に還す同社の排水処理・排水リサイクル技術は、地球環境保全に貢献するシステムである。

 統合後の新会社は、独自性のある製品や技術の開発を加速させ、今後も三菱ケミカルホールディングスの掲げる「KAITEKI」の実現に向け邁進していく方針だ。