AGC 5G・自動運転にらみ米タコニックのCCL事業など買収

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2019年2月22日

 AGCはこのほど、次世代高速通信関連市場でのハイエンド部材・ソリューション提供メーカーとして積極的に事業展開していくため、米タコニック社(ニューヨーク州)の一部事業買収を決定した。

 タコニック社のアドバンスト・ダイエレクトリック(ADD)部門と、インダストリアル・プロダクト(IPD)部門の一部を取得することで合意し、株式譲渡契約を締結した。

 タコニック社の事業は、プリント基板材料であるスーパーハイエンドリジットCCL(銅張積層板)の製造・販売を行うADD部門と、自動車や航空機などの製造ラインに使用される産業用複合フィルムの製造・販売を行うIPD部門から成る。

 AGCグループは、経営方針「AGC plus」の下、モビリティ・エレクトロニクス・ライフサイエンスを戦略事業と位置づけており、今回の買収はモビリティ事業とエレクトロニクス事業の強化を図るもの。

 同社は昨年12月に完了したパーク・エレクトロケミカル社のエレクトロ二クス事業買収と今回の事業買収により、5Gや自動運転の普及などにより高い成長の見込まれるハイエンドリジットCCL市場での事業基盤を確立していく。

 また、同社がもつフッ素やガラス材料などとタコニック社の産業用複合フィルム製品や、技術・ノウハウを融合することで、幅広い顧客のニーズに対応していく構え。