三菱ケミカル アクリルアマイドを値上げ、国内は10円/kg以上

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2019年4月25日

 三菱ケミカルは24日、アクリルアマイド50%水溶液の国内・輸出品の価格改定を実施することとし、各需要家との交渉に入ったと発表した。

 改定幅は、国内が「10円/kg以上」(フォーミュラ改訂 純分換算)、輸出が「100ドル/t以上」。4月25日出荷分から実施される。

 アクリルアマイドは、国内の紙力増強剤や高分子凝集剤向けの需要が堅調に推移し、海外では石油採掘や水処理用途を中心に需要が伸長している。一方、供給面では原料のアクリロニトリルが、プロピレン価格と国産ナフサ価格との乖離による価格改定を昨年11月に打ち出したことに加え、燃料価格や梱包材料、物流費などの諸経費も急騰している。

 同社は生産の効率化などによるコスト低減に注力しているが、現在の原料価格上昇は自助努力で吸収できる範囲を超えており、安定的な製品供給を継続するためにも、コスト上昇分を価格に転嫁せざるを得ないと判断した。