積水化学の2019年3月期 純利益が6期連続で過去最高に

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2019年4月26日

 積水化学工業の3月期連結決算は、売上高が前期比3%増の11427億円、営業利益は同4%減の956億円、経常利益は同1%減の931億円、純利益は同4%増の660億円となった。

 売上高については、戸建て住宅や車輛・輸送分野、ライフサイエンス分野を中心とした高機能品の販売拡大、新規連結の影響により増収となった。営業利益はスマートフォン関連製品や中国・欧州の自動車関連製品などの市況悪化に加え、成長に向けた施策(戦略投資・研究開発)に伴う固定費の増加、原材料価格上昇の影響を受けて減益となったが、上半期の自然災害影響を挽回し、下半期としては過去最高益を確保。純利益は6期連続で過去最高益を更新した。

 カンパニー別では、住宅カンパニーは戸建住宅の受注・売上とも堅調に推移したことに加え、リフォーム事業の収益体質強化が進み増収・増益となった。

 環境・ライフラインカンパニーは、売上高は集合住宅着工数減少などの影響を受け、汎用品の販売数量が減少した一方、国内の重点拡大製品などの販売拡大により前期並みとなった。営業利益は原材料価格上昇や固定費の増加を、重点拡大製品の販売拡大でカバーし、カンパニーとしての最高益を更新した。

 高機能プラスチックスカンパニーは、売上高は戦略投資やポートフォリオ改革の効果などにより高機能品の販売が拡大し前期を上回った。営業利益は、戦略投資に伴う固定費の増加や原材料価格の上昇、市況の急激な悪化の影響を受け減益となった。

 20203月期の通期予想は、売上高が同3%増の11750億円、営業利益は同8%増の1030億円、経常利益は同7%増の1000億円、純利益は同4%増の690億円を見込んでいる。