三井物産など 中国市場向けヘルスケアファンドを設立

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2019年7月1日

 三井物産はこのほど、香港・華潤集団(華潤)、北京・厚樸投資(HOPU)とともに、各子会社を通じて合弁会社CMHヘルスケアホールディング(CMHヘルスケア)を設立。さらにCMHヘルスケアを通じて、ファンドスキームの共同投資会社CMHヘルスケアファンドを設立することで合意し関連契約を締結した。

 CMHヘルスケアファンドは、総額10億米ドル(約1080億円)の規模で、中国ヘルスケア市場が抱えるさまざまな課題に対し産業の視点から解決をもたらし、さらには伸び行く市場の成長を取り込むことを目的として、中国を中心とした病院事業(クリニック・専門病院運営、運営受託など)や中国内外のヘルスケア周辺事業を対象とした投資を行う。三井物産、華潤、HOPUも各子会社を通じ一部出資参画の上、今後参画する投資家を国内外から募る予定。

 中国のヘルスケア市場は、2030年に医療費200兆円とも言われる巨大市場である半面、高齢化や公的保険制度の充実に伴う急速な医療費の増加に伴い、医療の質と量、両面での需給ギャップが生じている。

 三井物産は、今回のファンド設立を、三井物産が目指すアジア最大の民間病院グループであるIHH社を核とした、アジアでのへルスケア・エコシステムの構築に向けた重要な地域戦略の一環として位置づけている。

 既存事業とのシナジー創出を梃子にしながら、今後もさらに伸び行く中国市場での事業基盤拡大を図り、人々が健康で、豊かな生活を営める社会創造の一助として、ヘルスケアのさらなる発展に貢献していく。