丸紅 再生可能エネルギー売買のためオークションPF開発事業に参入

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2019年7月8日

 丸紅は5日、今月1日に、再生可能エネルギーを売買するためのオークションプラットフォームを開発するWePower UAB社(WePower社)との間で、普通株転換権付融資拠出に関わる契約書を締結したと発表した。

 WePower社は、2017年にリトアニア共和国で設立されたスタートアップ企業。ブロックチェーン技術を活用し、再生可能エネルギーの調達を望む法人消費顧客と、再生可能エネルギー発電事業者をオークション形式でマッチングすることにより、容易に電力売買契約の締結を可能とするプラットフォームを開発している。

 現状は契約締結までにさまざまな手続きを経るため、長い時間と弁護士費用などのコストが発生するが、このプラットフォームにより、法人消費顧客は電力消費量の多寡にかかわらず、短期間で安価な再生可能エネルギーを調達でき、また、将来的な需要変動時に購入した余剰分を売却するなど、より柔軟な電力調達が可能になる。

 一方、発電事業者は、昨今期限終了の動きが進んでいる固定価格買取制度などの再生可能エネルギー振興策に代わる、安定した収入を確保することができる。

 現在、WePower社は、多数の再生可能エネルギー案件の開発が見込まれる豪州での事業化に注力しているが、今後は豪州以外の地域へのビジネス拡大も検討。

 丸紅は、世界各国に有する発電事業や電力小売事業、電力業界・市場に関する知見を活用し、WePower社のビジネスモデルの世界展開を後押しすることで、再生可能エネルギーの普及に貢献していく。近年電力業界でも、WePower社のようなスタートアップ企業が革新的なサービスを創出している。

 今後も丸紅は、スタートアップ企業との連携を積極的に検討し、業界における既存の枠組みを超えて、社会課題の解決につながる新たな価値創造を目指す。