旭化成 人工皮革「ラムース」の生産設備を増強

,

2019年7月18日

 旭化成は17日、宮崎県延岡市で製造する人工皮革「ラムース」の生産設備の増設を決定したと発表した。なお今回の増設能力は年産約400万㎡で、今年度下期に着工し、2021年度下期の稼働開始を計画している。

 現在、同製品の生産能力は600万㎡だが、現在増強工事を実施しており、今年度上期中の完了後は1000万㎡となる予定。さらに今回の増設により、2021年度下期には合計同1400万㎡に拡大することになる。

 ラムースは独自製法による3層構造(表面層、中間層、裏面層)の高級人工皮革。各層では超極細繊維が3次元に絡み合い、中間層のスクリムという薄手の特殊織物が寸法安定性と強度を向上させている。また、水系ポリウレタンを含浸させることで弾力性豊かな風合いを作り出している。

 上質な肌触りや意匠性の多彩さに加え、環境特性にも優れていることから、自動車内装材や家具、ITアクセサリー、衣料、産業用資材などのさまざまな用途に向け、国内外で積極的な事業を展開。近年、自動車内装材やITアクセサリー用途向けを中心に販売量が増加しており、今後もさらなる需要の拡大が見込まれることから、設備の増設を決定した。

 同社は、今後もグローバルなマーケットの拡大に応じて、供給体制の強化を図っていく考えだ。