信越化学の4-9月期 半導体シリコン事業は増収増益

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2019年10月28日

 信越化学工業の2020年3月期第2四半期連結決算は、売上高が前年同期比1%減の7865億円、営業利益は同1%増の2105億円、経常利益は同1%増の2182億円、純利益は同4%増の1650億円となった。

 セグメント別では、塩ビ・化成品事業は売上高が同3%減の2531億円、営業利益は同13%減の517億円。米国のシンテック社で市況の影響があったものの、米国内の有利な原料事情を背景に、塩化ビニル・カセイソーダともに高水準の出荷を継続。欧州拠点は底堅い出荷となった。国内拠点は国内外向けともに販売量を伸ばした。

 シリコーン事業は売上高が同1%増の1147億円、営業利益は同7%増の311億円。汎用製品の価格下落の影響を受けたが、機能製品を中心に拡販を進め、出荷は堅調に推移した。機能性化学品は売上高が同3%減の582億円、営業利益は同3%増の138億円。セルロース誘導体は建材用製品が一部地域で振るわなかったが、医薬用製品は堅調に推移した。フェロモン製品やポバール製品は堅調な出荷となった。

 半導体シリコン事業は売上高が同5%増の1965億円、営業利益は同12%増の745億円。半導体デバイス市場に軟化の動きが見られたものの、出荷水準の維持に努めた。

 電子・機能材料事業は売上高が同3%減の1114億円、営業利益は同2%減の333億円。希土類磁石はハイブリッド車をはじめとする自動車向けで引き続き堅調な出荷となったが、産業機器向けやハードディスクドライブ向けが需要鈍化の影響受けた。フォトレジスト製品はArFレジストが好調に推移した。マスクブランクスは先端品を中心に販売を伸ばし好調。光ファイバー用プリフォームは市況悪化の影響を受けて厳しい状況となった。

 加工・商事・技術サービス事業は売上高が同3%減の523億円、営業利益は同13%増の72億円。信越ポリマーの半導体ウエハー関連容器が、半導体デバイス市場関連投資の減速の影響を受けた。

 通期の連結業績予想については修正がなく、売上高が前期比3%減の1兆5500億円、営業利益は同微増の4050億円、経常利益は同微増の4180億円、純利益は同2%増の3140億円を見込んでいる。