旭化成 欧州受託試験会社を買収、バイオセーフティ強化

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2019年11月1日

 旭化成メディカルは31日、製薬企業へのバイオセーフティ試験受託サービスの提供を行うヴァイラシュア フォーシュング ウント エントヴィックルング(オーストリア・ウィーン)を買収したと発表した。

 生物学的製剤の製薬プロセスでは、原材料や製造工程に生物由来物質を使用するため、研究・開発・製造の各段階で、ウイルスなどの感染性物質による被害を防ぐためのバイオセーフティ試験を実施する必要がある。

 生物学的製剤市場の成長に伴い、ヴァイラシュア社が行っているウイルス等安全性試験受託サービスや、細胞バンキングサービスの需要は年々拡大しており、製剤の安全性を高めるとともに、医薬品の開発促進と高品質医薬の普及に貢献している。

 旭化成メディカルは今回の買収により、研究から製造まで幅広い支援を生物学的製剤メーカーに提供できるようになることから、事業活動の拡大と新事業の機会創出を図っていく考えだ。

 同社は、血漿分画製剤やバイオ医薬品といった生物学的製剤の製薬プロセスで使用する、ウイルス除去フィルター「プラノバ」の製造・販売事業を中心としたバイオプロセス事業を、成長エンジンの1つと位置づけている。

 今後も、旭化成グループのヘルスケア事業領域の一員として、革新的かつ信頼性に優れたバイオプロセス製品や装置、学術的サービスを提供し、生物学的製剤の安全性と製造効率向上に貢献していく。