【バイオプラ特集・インタビュー】日本プラスチック工業連盟

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2019年11月8日

専務理事  岸村小太郎氏

バイオプラ・再生材、用途開発で消費者へ利用促進

━現在のプラスチックを取り巻く状況をどう捉えていますか

 岸村 海洋プラスチックごみ問題を発端に、脱プラスチックを巡る動きなども活発化している。確かにプラスチック業界に逆風が吹いているが、逆にいいチャンスではないか。例えば、来年7月から義務化されるレジ袋の有料化だ。プラスチックは安い、レジ袋はタダ、安いから大量に使って大量に捨てるといった消費者の意識が、少し変わっていくのではと期待している。

岸村専務理事
岸村専務理事

 国のプラスチック資源循環戦略の中でも、有料化により「価値づけ」することで消費者のライフスタイル変革を促す、とあるように、レジ袋の価値づけを契機に、ほかのプラスチック製品にもいい影響が及ぶのではないだろうか。

 欧米などでは一定の消費者が、少々高くても環境にいいものを選ぶという感覚がある。われわれ業界が率先して、再生材を使用したもの、リサイクルしやすい製品といった環境にいいものを提供していけば、この製品は割高にはなるが環境にやさしいものを購入しようと、消費者マインドが変わってくるかもしれない。

 それがバイオマスプラなのか、生分解性プラなのかは別として、樹脂生産量の減少は考えられるものの、現行品より高い価格で買ってもらえればビジネスとしてうまく回るし、石油資源の使用量も減らせる。そういうきっかけになるのではないかと思っている。

━これまで環境対応などに、どう取り組んできましたか。

 岸村 当連盟は以前から、樹脂ペレット漏出防止対策や、リデュース・リサイクル検討委員会を設け、容器包装リサイクル法への対応を中心にした活動を行ってきた。その中で、ここ数年の環境・プラスチック問題を受け、もう少し幅広く、本当にあるべき環境対策やリサイクルについて検討をする場を作りたいとの思いから、今回のプラスチック資源循環戦略の策定となった。

━プラ工連版「プラスチック資源循環戦略」について。

 岸村 当連盟としては、行政や国内外の

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