東ソー 「研究・技術報告」最新刊を刊行、成長材料に焦点

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2019年12月24日

 東ソーはこのほど、最新の研究開発成果を紹介する「東ソー研究・技術報告」第63巻を刊行した。ライフサイエンスや環境・エネルギー分野で成長が目覚ましい材料に焦点を当てた無機材料特集の総合報文(3編)をはじめ、研究開発部門による報文(5編)、技術資料(9編)を収録している。

 同社は研究開発に持続可能な開発目標(SDGs)の考え方を取り入れ、サステナブルな社会を目指し開発を進めている。同刊収録の報文・技術資料にある製品・開発品がSDGsのどのゴールを目指しているかを分かりやすく整理するため、ゴール別のロゴを付与した。

 無機材料特集の総合報文は、横浜国立大学の藪内直明教授が寄稿した最新研究「酸化物イオンの電荷補償を利用するリチウム電池用マンガン系高容量正極材料」と、同社無機材料研究所の主席研究員らによる「ジルコニア多結晶体の焼結メカニズム」「ゼオライト吸着機能を活用した自動車排ガス浄化技術」で構成。同社はジルコニア材料で「第65回(2018年度)大河内記念技術賞」と、文部科学省の2018年度「秀でた利用成果」優秀賞を受賞している。

 巻頭言「企業のセレンディピティー」は、山田正幸取締役常務執行役員が寄せており、他に報文「ウレタン断熱材の長期断熱性能シミュレーション」、技術資料「CNFを複合化したクロロプレンゴム」などを収載。同誌は1957年の創刊以来、同社グループの研究所・開発部・技術センターなどの研究開発部門によるテクニカルレポートとして、報文や技術資料、投稿論文要旨、講演リスト、特許情報および製品紹介など多岐にわたる内容を掲載している。なお、最新刊とバックナンバーは、同社ウェブサイトで閲覧することができる。