ダウ 廃棄物処理企業とリサイクルプラ供給契約締結、

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2020年2月5日

 ダウはアバンガード・イノベーティブ(AI)とリサイクルプラスチック供給契約を締結した。AIは廃棄物最適化を専門としており、ポストコンシューマーレジン(PCR)プラスチックフィルム製のペレットをダウへ供給する。これによりダウは、プラスチックのサーキュラーエコノミー(循環型経済)を推進するとともに、環境廃棄物を最小限に抑えるという目標に従い、リサイクル製品の取り扱いを拡大する。

 両社はライナーやシュリンクフィルム、保護包装などの分野で、持続可能性を求める北米の顧客に対し、ダウにとって北米初となるPCRベースのリサイクル製品を、今年後半から提供を開始する予定。AIのPCR使用した直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)と低密度ポリエチレン(LDPE)製品から生産を行うことを計画している。

 ダウのビクター・ザッパータ中南米・北米担当リサイクル・コマーシャル・ディレクターは「今回の協業により、AIの廃棄物回収・分別技術と、ダウの材料科学の専門知識・知見・製造規模が組み合わされ、PCRベースのL-LDPEとLDPEを製造し、北米全体の顧客へ安定供給できるようになる」と話している。

 サーキュラーエコノミーを実現するためのソリューションの提供は、ダウのサステナビリティ戦略の重要な要素の1つ。両社は使用済みプラスチックの価値を保つための取り組みも進める。

 ダウ・パッケージング・アンド・スペシャルティ・プラスチック事業のネスター・デ・マトス北米コマーシャル・バイスプレジデントは「この取り組みはダウのサステナビリティ目標を達成するだけでなく、顧客のそうした目標の達成を支援し、プラスチックのサーキュラーエコノミーへの移行を支援できると考えている」と述べている。

 今回の契約は、AIが来年、ヒューストンに第2工場を建設、さらにネバダ州とメキシコに新工場を建設してフィルムの回収と分別する能力を拡張すると発表した後に締結された。