出光興産 次世代電池向け固体電解質の小型量産設備を新設

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2020年2月21日

 出光興産はこのほど、次世代電池として有望な全固体リチウムイオン電池(LIB)向け固体電解質の商業生産にむけた実証設備を、千葉事業所内(千葉県市原市姉崎海岸)に新設すると発表した。完工・稼働開始は2021年度第1四半期を予定している。

 近年、全固体LIBは電気自動車や定置用電池向けなどに早期の実用化が求められており、エネルギー密度向上、充電時間の短縮、安全性向上などにより、現行の液系LIBの課題を克服できる次世代電池として急速に開発が進められている。

 こうした中、同社は全固体LIBのキーマテリアルである硫化物系固体電解質を開発。これまでに高純度の硫化リチウム製造法を確立しており、硫化リチウムを原料とする硫化物系固体電解質について開発をリードし、現在数多くの特許を持っている。

 これまで蓄積してきた技術を実用化することにより、今後固体電解質の量産とさらなる品質向上、コスト削減を図り、原料からの一貫生産と安定供給体制の構築を目指す。同社は、全固体LIB向け固体電解質の開発・実用化を推進し、電動化社会に貢献していく考えだ。