ダイセル エクオール特許権侵害訴訟、控訴審でも勝訴

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2020年6月29日

 ダイセルはこのほど、被控訴人補助参加人として参加していた特許権侵害差止請求訴訟控訴審で、今月24日に知的財産高等裁判所より被控訴人側の勝訴とする判決が言い渡されたと発表した。

 同訴訟は、大塚製薬が、被告企業の製品が原告保有の特許権を侵害するとして、2017年に製品の差し止めを求め東京地方裁判所に提訴したもの。ダイセルは、当該製品の原材料となるエクオール「フラボセル EQ‐5」を被告企業に対して販売していることから、被告補助参加人として同訴訟に第1審より参加してきた。

 第1審では2019年1月に被告側の勝訴とする判決が言い渡されたが、大塚製薬は知財高裁へ控訴。そして、今回の控訴審判決でも、「フラボセル EQ‐5」を含む当該製品が「本件発明の技術的範囲に属さない」とし、大塚製薬の請求が棄却され、ダイセルを含む被控訴人側の勝訴となった。

 ダイセルは従来から、特許権など知的財産を重要な経営資源と位置づけ、知的財産を事業・研究開発活動と密に連携させている。また、知的財産によって自社製品を保護、第3者の知的財産権を尊重するとともに、今後も特許事件に対しては詳細を見極めた上で毅然とした態度で臨んでいく。同社は今後も、顧客に対して製品の安定供給を続けていく方針だ