AGC スイス社から新型コロナ向け治療薬の製造を受託

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2020年7月29日

 AGCはこのほど、CDMO事業子会社であるAGCバイオロジクス(米国)がスイスのモレキュラー・パートナーズの開発する新型コロナウイルス感染症向け治療薬候補「MP0420」の製造を受託したと発表した。同治療薬は、今年後半の臨床試験開始を目指し開発されている。

 モレキュラー・パートナーズの保有する「DARPin」技術を用いた「MP0420」は、新型コロナウイルスの表面に存在するスパイクたんぱく質に特異的に結合することで、感染症を治療する効果だけでなく予防する効果もあり得ると考えられている。臨床試験用に100リットルおよび1000リットルの微生物バイオリアクターを使い製造を開始する。

 AGCバイオロジクスは、日本・米国・欧州に製造拠点をもち、プロセス開発、スケールアップ、治験段階から商用医薬品原薬の製造に至るまで、様々な高付加価値サービスを提供している。今回、数十年にわたるCDMOの実績と、グローバルで統一された高水準の品質・サービス力を評価され、治療薬候補の製造パートナーとして選定された。

 AGCグループは、製薬会社のワクチンや治療薬の製造を担い、新型コロナウイルスの感染拡大の抑止や流行の終息に貢献していく。