インドPVC輸入 5月は前年比38%マイナス

2020年9月10日

4月を底にやや持ち直し、日本は高シェアを維持

 貿易統計によると、インドの5月の塩ビ樹脂(PVC)輸入は、前年同月比38.2%減の12万1000tとなり、6カ月連続でマイナスとなった。年明け以降は、景気回復とともに輸入量が増加傾向となっていたところに、新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大。その影響を受け3月の輸入量は同33.1%減の13万4000tと、2月から約4万tの落ち込みとなった。

 さらに4月は、3月末に同国でロックダウンが実施されたこともあり、同39.6%減の11万1000tと一段と悪化。その後、一部でPVCを調達する動きが出てきたことで、5月は前月比9000t増とやや持ち直す結果となっている。

 インドはPVCの輸入ポジションであり、近年、インフラ整備や農業用資材向けなどに輸入量を大きく伸ばしてきた。しかし、仮に足元の状況が長引けば、2020年の輸入量は前年(213万9000t)を大きく下回る可能性が高まっている。

 こうした中、日本品は他の国に比べ数量が極端に落ち込まず健闘している。最もコロナ禍の影響を受けた3月と4月は、前年同月比20数%減と3万tを割り込んだが、5月には減少幅が縮小し3万t台を回復した。

 5月の輸入を国別で見ると、

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