三井化学 介護関連で圧電センサー採用製品が本格展開

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2020年10月20日

 三井化学はこのほど、同社が開発したフレキシブルな極細同軸線構造の張力センシング基材である圧電センサー「PIEZOLA(ピエゾラ)」を採用した、Z-Wprks社製介護ベッド用見守りシステム「LiveConnect」の介護施設での本格展開が始まったと発表した。

『LiveConnect』のパネル画面。複数高齢者の様子を一覧で確認
「LiveConnect」のパネル画面。複数高齢者の様子を一覧で確認

 これまでに千葉県・沖縄県の4施設で有効性が検証され10施設の導入が決定しており、今後の全国展開に向け販売活動を強化している。また、同システムは、「令和2年度 新型コロナウイルス感染症緊急対策 東京都トライアル発注認定制度 認定商品」となり、導入面でメリットが得られることから一層の普及が見込まれている。

圧電センサー「PIEZOLA(ピエゾラ)」
圧電センサー「PIEZOLA(ピエゾラ)」

 三井化学の「ピエゾラ」は、高感度で柔軟性のある同軸線構造を生かした接触・振動を検出するセンサー。今回はその高感度と柔軟性を生かして介護用ベッドの下に配置することで、ベッド上の要介護者のバイタルサイン(脈拍数、呼吸数)やわずかな体位移動などを感知する。

 一方、Z-Wprks社の介護支援システム「LiveConnect」は、センサーを高齢者の居室・介護ベッドに設置することで、個々の高齢者の行動や生体データ、異常状態を遠隔から可視化できるシステム。これにより、安否確認のためのフロア巡回を減らすことができ、本当に介護が必要な高齢者に集中することが可能になるほか、介護職員と高齢者の接触機会を減らし、新型コロナウィルス感染症予防対策への効果も期待されている。

 三井化学は、「ピエゾラ」採用の同システムの利用拡大を通じ、ウィズコロナ下で最前線に立つ介護職員の業務負担削減と安全確保に貢献していく考えだ。