三菱ガス化学 光学樹脂ポリマー増設、原料の合弁会社設立

, , , ,

2020年12月28日

 三菱ガス化学はこのほど、新潟工場に新設する光学樹脂ポリマー「ユピゼータEP」用原料モノマー製造プラントを活用し、原料モノマーの生産事業を行う合弁会社を田岡化学工業と設立すると発表した。また併せて、鹿島工場に、「ユピゼータEP」用重合プラントの増設(年産2000t)も決定。原料モノマープラントの新設備は2023年1月に、重合プラントの増設は2022年7月に、それぞれ稼働を予定している。

 高屈折率と低複屈折性を高次元で両立した「ユピゼータEP」は、高機能小型カメラレンズ材料としてスマートフォンやタブレット端末などに採用が拡大。スマートフォン用カメラの高機能化とカメラレンズの多眼化を背景に、今後もさらなる需要の伸びが期待されている。

 三菱ガス化学は、こうした需要増に対応していくため、原料モノマーの主要調達先である田岡化学工業の技術を用いて、新潟工場内に原料モノマー製造プラントの新設を計画。田岡化学工業の原料モノマー生産の一部を、合弁会社を通じて受託することで原料モノマーの生産能力の増強と調達の安定化を実現する。また、併せて鹿島工場での重合プラントを増設し、「ユピゼータEP」の供給安定性の確保にも努めていく。