《化学企業トップ年頭所感》昭和電工 森川宏平社長

,

2021年1月6日

  新型コロナウイルス感染症に罹患された方々と、感染拡大により厳しい生活環境におかれている方々に、心よりお見舞い申し上げる。

 新型コロナウイルス感染症は、世界規模で市民生活や企業活動に極めて多大な影響を与え、生活や働き方なども大きく変化した。一方でマスクや消毒液といった衛生用品や、テレワークなどで需要が拡大したPCやタブレットなどの電子デバイスを製造するには化学産業が必要であり、こうした化学製品が人々の暮らしに不可欠であることが再認識された1年でもあった。

 昨年4月に昭和電工マテリアルズ(旧日立化成)をグループ化して以降、両社で将来に向けた成長の基盤を確立するため議論を重ね、12月には統合新会社の長期ビジョンを発表し、「化学の力で社会を変える」を存在意義(パーパス)として掲げた。統合新会社は、先端材料パートナーとして時代が求める機能を創出し、グローバルトップの機能性化学メーカーとして「世界で戦える会社」と「持続可能なグローバル社会に貢献する会社」になることを目指していく。

 今年は、昭和電工グループが一流を目指して歩み始めた中期経営計画「The TOP2021」の最終年であるとともに、7月の昭和電工マテリアルズとの実質統合、10月の本社統合、12月の新中期経営計画の発表など、これまでにない大きな変化の年となる。昭和電工マテリアルズという仲間を得たことで、我々はより高いレベルを目指せるステージに立てた。大きな変化を進化に、お互いを認め合い多様性を強みに変えて、グループの底力を発揮して中期経営計画「The TOP2021」を完遂しよう。