帝人 医療介護支援会社と提携、地域包括ケアで事業創出

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2021年3月5日

 帝人は4日、医療機関での入退院調整業務の支援事業などを手掛ける3Sunny(スリーサニー、東京都墨田区)に出資し、資本・業務提携を行うと発表した。今回の提携は、在宅医療事業を展開する帝人が、病院から退院する段階に患者との接点をもつことで地域包括ケア関連サービスの新たな市場を創造することを目的としている。

 帝人は、医薬品や在宅医療などで培った強みを生かし、地域密着型の総合ヘルスケアサービス事業の構築を推進。そして、ヘルスケア事業の中核会社である帝人ファーマでは、多職種連携システム「バイタルリンク」や訪問看護など、地域包括ケアシステム関連の事業を展開している。

 一方、スリーサニーは、医療機関向けの入退院調整業務を支援するサービス「CAREBOOK(ケアブック)」や、高齢者向けの介護施設紹介サービスなどを提供し、医療と介護をつなぐ仕組み作りに強みをもつ。

 両社は今後、それぞれの地域包括ケアシステム関連のサービスやノウハウを融合することにより、患者の負担軽減や医療関係者の業務効率化の実現、および医療、介護、在宅医療のスムーズな連携に貢献する新たな地域包括ケアシステム関連事業の創出を図る。具体的な融合策としては、病院間での利用が中心である「ケアブック」の在宅医療事業者への展開促進や、それを「バイタルリンク」と連携させることによるサービスの拡充策などを検討する。

 帝人はスリーサニーとの業務提携を、地域包括ケアシステム関連の新事業創出につなげ、「少子高齢化・健康志向ソリューション」の提供を通じて、長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」を目指していく。