【化学企業 入社式訓示①】東ソー 山本寿宣社長

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2021年4月2日

 入社おめでとう。社員・役員を代表して、また先輩の1人として心から歓迎する。

 新型コロナウイルスは全世界的に蔓延しており、ワクチンが開発されたとはいえ、いつ終息するのか予想がつかず、業績にも影響すると覚悟しなければいけない。当社はこれまで種々の事業や投資を手掛けてきたが、全て上手くいったわけではなく、幾多の試練を乗り越え今日に至っている。

 現在のように将来が不透明な経済環境下でも、会社が持続的に強く成長し続けるためには、経営陣のみならず全社員が過去の苦い経験を忘れずに、今、何をすべきか考え、実行していくことが必要だ。それが私たちに与えられた使命だといえる。ビジネスチャンスを的確に捉え、スピード感をもって果敢にチャレンジするとともに、研究開発にもより一層力を入れていく考えだ。

 当社のCSR基本方針は、とりわけ、社風である東ソースピリット「挑戦する意欲」「冷たい状況認識」「熱い対応」「持続する意思」「協力と感謝」を体現することであり、それぞれの重要課題を一緒になって解決していきたいと思っている。それらを踏まえて、入社式にあたり3のことをお願いしたい。

 1つ目は、夢を大事にし、10年、20年後の自分像を描くことだ。この先数十年、世の中の変化とともに東ソーも大きく変貌していくことが想像される。皆さんが今抱いている希望やその初心を忘れないのと同時に、数十年後に自分がなりたい姿をイメージし、夢や希望の実現に向けて仕事に励んでほしい。

 2つ目は、その道のプロになることだ。入社後まずは職場に慣れて知識・経験を積み、仕事の核心を理解・把握した上でプロアクティブに行動できる人材になってもらいたい。その行動が社会への貢献にもつながると信じている。

 3つ目は語学の勉強だ。当社製品の海外売上比率は4割を超え、今後も海外事業の拡充を計画している。海外展開での異文化コミュニケーションのツールとして、語学力の向上を目指してほしい。東ソーの将来を担うのは皆さんだ。力を合わせて、東ソーの新しい時代を築くとともに働き甲斐のある会社にしていこう。