【化学企業 入社式訓示③】JNC 山田敬三社長

, ,

2021年4月6日

 当社は今年、設立10周年を迎えたが、創業は115年前、1906年の曾木電気、そして、それに続く日本窒素肥料に遡る。再生可能エネルギーである水力発電事業を起こし、その電力を用いて国産肥料の生産を始めたのが化学メーカーとしての起源だ。創業から今日まで、一貫して未来の社会ニーズを予見しながら、数々の先端化学製品を開発し、世に送り出してきた。

 その歴史は順風の時ばかりではなく、幾多の困難な時代もあったが、どんなときも会社の行く末を社員自らが切り開いてきた。顧みれば、当社の歴史は社員の成長と会社の発展とが同時に進行しており、この先の皆さんの成長が今後の会社の進化につながる。是非とも将来のJNCグループを力強くけん引できる存在になってもらいたい。

 産業界には、DXの導入とその活用によって衰退する企業と進化する企業に二極化するという新たな産業秩序ができつつある。また、カーボンニュートラルに象徴される環境問題を背景にして望ましい未来に貢献できる企業とそうでない企業との選別が始まろうとしている。JNCグループでは、このような事業環境の変化を見据えて、各事業のリフォームに取り組み、強みを最大化できるよう検討を進めている。

 JNCグループの各支援機能も進化しているため、皆さんも、配属される各職場で既存の枠組みに捉われることなく自由闊達に意見を交換して、新たな構想を描き、それを実行に繋げていくことで、当社の競争力を高めると同時に自らの成長を促してほしい。

 仕事を進める中では、それぞれの価値観や判断基準が異なり、意見が食い違うこともあるだろう。そんな時は粘り強く意見の交換を重ねてほしい。そして、ひとたび結論が出たら、全員が一丸となって目標に向かって邁進し、必ず目標を達成していくこと。そういった当たり前のプロセスを数多く経験することが、皆さんの成長に繋がると確信している。

 最後になったが、本日、ここに集まっている同期の仲間は皆さんにとって特別な存在になる。この仲間と切磋琢磨するとともに、社内外の方々とも交流を深めてJNCグループの発展に貢献し、尊敬される人財になってくれることを心からお願いする。