BASF 全てのボトル製法対応のPPSU製品を拡充

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2021年6月1日

 BASFはこのほど、業界標準の全ての製造方法で使用可能なポリフェニルスルホン(PPSU)製品を拡充したと発表した。

 「Ultrason P」は、射出ストレッチブロー成形、押出ブロー成形、射出成形で、様々な色やデザイン・形状の高品質ボトルを製造できる。有害物質を含まず、食品接触が認められ、優れた強度と耐薬品性を備え、180℃までの加熱蒸気に耐えるため、電子レンジや熱湯での減菌も可能。乳児用ボトルにも適している。PETやPP、コポリエステルに比べ、高品質で安全かつスタイリッシュなボトルの製造は難しく、使用素材に固有の製造要件が求められるが、「Ultrason P」ラインナップから最適な素材を選択できる。

 押出ブロー成形では、中粘度の「同P 3010」は溶融強度が高く、高温で細長いパリソンは型の近くでも安定で、均一なブロー成形が可能。肉厚やデザインが異なる複雑な形状の場合は、プログラムされたパリソンコントロールにより自重による伸長を防ぎ、ボトルの全長にわたり均一な肉厚が得られる。

 射出成形では、高流量・低粘度の「同P 2010」が、上流のホットランナーシステムを組み合わせたシングル/マルチキャビティ金型による最先端技術にも適し、長い流路の場合でも耐衝撃性や耐薬品性のある薄い肉厚が可能だ。

 射出ストレッチブロー成形は、特にアジア地域で哺乳瓶製造方法として最も普及している。射出成形で作ったキャップスレッド付きパリソンを再加熱し、ブロー金型内で引き伸ばしながらブロー成型する。

 「同P 3010」はサイクルタイムが短く、ボトルキャップスレッドを正確に成形できる。両製品ともスクラップ損失なしに、ホットランナーシステムを使用したプロセスが容易なため、特に射出成形と射出ストレッチブロー成形に適している。機械特性や光学特性を損なうことなく、長期使用と様々な用途に対応したボトルの製造が可能になるとしている。