三菱エンジニアリングプラスチックス POMの医療向けMAシリーズを開発

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2021年6月7日

 三菱エンジニアリングプラスチックスはこのほど、新たに医療規格に対応したポリアセタール樹脂(POM)「ユピタールMAシリーズ」を開発した。

  MAシリーズは、「MAS20」(標準)、「MAS30」(高流動)、「MAH25」(高剛性)、「MAL20」(高摺動)のグレード群をラインアップ。小型化、軽量化が進む医療器具や医療機器に対し、製品設計の自由度向上に貢献する。特に摺動グレードの「MAL20」はPOMとの摺動性を大きく改善。従来、POM製の部品同士を組み合わせると、きしみ音や摩擦が発生し、これらを回避するために異種材料を組み合わせる設計がとられてきた。

  「MAL20」は一般のPOMと組み合わせても摩擦や摩耗が抑えられ、静粛性とスムーズな動きを実現して、医療機器を使用する際の快適性を大幅に向上させる。また、MAシリーズでは調色用の着色マスターバッチを用意。物性だけでなく、意匠の点からも部品設計をサポートする。

 「ユピタールMAシリーズ」は、医療用材料に求められる品質と規制に対応しており、COPD(慢性閉塞性肺疾患)やぜんそくの薬剤吸入器、インスリンペンなどの注射器具、医療機器の部品などの用途に適している。