ENEOS CO2フリー水素SC構築へ、調査事業開始

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2021年8月20日

 ENEOSはこのほど、CO2フリー水素サプライチェーン(SC)構築を目指し、「東京湾岸エリアにおける水素利活用調査事業」と「むつ小川原地区における水素地産地消モデル調査事業」を実施すると発表した。

 ENEOSは脱炭素に向けた本格的な水素の大量消費社会を見据え、国内外でCO2フリー水素SC構築に取り組んでいるが、今回その一環として、同社製油所を起点とした水素利活用調査事業と、水素キャリアである有機ハイドライド(MCH:メチルシクロヘキサン)を利用した水素地産地消モデル調査事業を実施する。

東京湾岸エリアでのCO2フリー水素サプライチェーンの全体像

 東京湾岸エリアでは、川崎臨海部を中心とする東京湾岸エリアでCO2フリー水素供給モデル構築を目指した調査を行い、製油所をCO2フリー水素受け入れ・供給拠点と想定し、既存パイプラインを活用した大規模水素需要家への効率的な水素供給モデルの構築を検証する。具体的には、川崎市と連携し、既存パイプラインの調査や当該エリア立地企業へのヒアリングを行い、既存設備の有効活用と水素パイプラインの拡充に対する課題を整理していく。

むつ小川原地区と東北エリアでのCO2フリー水素サプライチェーンの全体像

 一方、むつ小川原地区では、再生可能エネルギーを利用したCO2フリー水素の地産地消モデル構築に向け、MCHを利用して再エネが豊富な同地区と同地区外での水素需要の拡大を目指す。具体的には、同社独自の水素エネルギーマネジメントシステム(EMS)を活用し、同地区の再エネから効率的にCO2フリー水素を製造しMCHに変換するプロセスについて検証する。 また、東北地方の製油所や発電所などの大規模水素需要家へのMCH供給と石油備蓄タンクへのMCH貯蔵についても検証する。

ENEOSのCO2フリー水素サプライチェーン構築に向けた取り組み

 なお、両調査事業は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する「水素社会構築技術開発事業/地域水素利活用技術開発/水素製造・利活用ポテンシャル調査」の委託先として採択された。