トクヤマの4-12月期 原燃料価格などコスト増で減益

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2022年2月1日

 トクヤマは31日、2022年第3四半期(4-12月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比4%減の2116億円、営業利益21%減の171億円、経常利益17%減の177億円、純利益31%減の134億円となった。

 セグメント別に見ると、化成品は増収増益。カセイソーダや塩ビ樹脂、ソーダ灰・塩化カルシウムは、原燃料価格の上昇により製造コストが増加し減益となった。塩ビモノマーは輸出価格が上昇し増益だった。

 セメントは減収・営業損失。出荷数量は前年並みだったものの、原料価格の上昇で製造コストが増加し損益が悪化した。

 電子材料は増収、利益は前年同期並み。多結晶シリコンは原料価格の上昇はあったが、5Gの導入やリモートワークの増加を背景に販売が堅調だった。ICケミカルは原料価格上昇の影響を受けた。乾式シリカは半導体用研磨材用途を中心に販売数量が増加した。放熱材は、先進技術事業化センターの研究開発費の増加などにより前年同期並みの業績だった。

 ライフサイエンスは増収増益。歯科器材やメガネレンズ用フォトクロミック材料は、コロナ影響から減少していた欧米向け出荷が復調した。医薬品原薬・中間体もジェネリック医薬品向けに販売が堅調だった。

 環境事業は増収・営業損失。廃石膏ボードのリサイクルは受け入れが堅調。イオン交換膜・樹脂サッシは前年同期並みとなった。

 通期業績予想は前回予想を据え置いた。ただ、ここまでの実績を踏まえセグメント別内訳を修正している。