旭化成ファーマ デュピュイトラン拘縮薬の供給継続求め提訴

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2019年10月2日

 旭化成ファーマは1日、Endo Ventures社(アイルランド・ダブリン市)などに対し、デュピュイトラン拘縮治療剤「ザイヤフレックス 注射用」(一般名:コラゲナーゼ〈クロストリジウム ヒストリチクム〉)の、供給継続を求める仮処分命令を請求する訴えの提起を、9月30日(米国東部時間)に米国ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に行ったと発表した。

 旭化成ファーマは、Endo社との間で同剤の日本での独占的な長期供給契約を締結し、国内での販売を行ってきた。しかしこのほど、供給義務を負うEndo社が以後当該義務を履行しないと通告し、同剤の供給を拒絶した。

 旭化成ファーマは、供給の継続に向けEndo社と協議してきたものの、Endo社の意向が変わらなかったため、日本国内での同剤の継続的な供給に支障を来す可能性が生じてきたとして今回、同社は供給継続を求める仮処分命令を請求する訴えを起こした。

 デュピュイトラン拘縮とは、手のひらから指にかけてしこりができ、症状の進行に伴って皮膚がひきつれ、徐々に指が伸ばしにくくなる病気。指が曲がって伸ばせないことにより日常生活に不便をもたらすようになる。

 旭化成ファーマは、引き続きデュピュイトラン拘縮に対して、手術以外の「薬剤による治療」という選択肢を臨床現場へ提供するためにも、国内での同剤安定供給を今後も継続できるよう努力していく考えだ。

 

住友化学 メチオニン事業の競争力を強化、生産体制を見直し

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2019年10月2日

 住友化学は1日、飼料添加物メチオニン事業に関し、1966年に愛媛工場で生産を開始して以降、順次増強してきたプラントのうち、生産効率の低い旧式のプラントについては9月末で停止し、コスト優位性のある他のプラントも必要に応じた生産体制の見直しにより競争力を強化すると発表した。

 メチオニンは動物の体内では合成することができない必須アミノ酸の一種。トウモロコシなどを主原料とする鶏の飼料はメチオニンが不足していることが多いため、世界的な人口増加や経済成長などにより需要が拡大する鶏肉や鶏卵の生産性向上を目的に、飼料添加物として広く使用されている。

 このため、メチオニン市場は、この10数年間で倍増するなど、年率で約6%、数量換算では年間約8万tもの勢いで成長しており、この先も同程度の伸びが期待されている。

 同社は、メチオニン事業で原料から一貫生産している強みに加え、長年培ってきた独自の生産技術を基に、原料と用役のロスを大幅に削減した年産10万tの新系列を2018年10月に完工。現在、総合化学メーカーとして保有する特殊な廃液・排ガスの取り扱いのノウハウを生かし、高度な環境・安全対策、品質管理体制の下、安定的にフル生産を継続している。

 一方で、今回、操業開始から50年以上が経過し、維持・補修費が年々増加するなど生産効率の低いプラントについては9月末をもって停止したほか、他の生産プラントも必要に応じた生産体制の見直しを行うことで、競争力のさらなる強化に取り組むことを決定した。

 同社は、これからも世界約90カ国の顧客にメチオニンを継続的に提供することで、世界規模での安全・安心な食料の供給に貢献していく考えだ。

 

旭化成関連 人事(10月1日)

2019年10月1日

[旭化成関連・人事](10月1日)【旭化成エレクトロニクス】▽ガスセンサー事業推進プロジェクト長田中博之▽企画管理部事業企画室長、同部長川田泉▽同部法務・コンプライアンス室長大月紀子▽RC統括室長荒木俊司【旭化成建材】▽住建事業部ヘーベル特販営業部長宮腰剛克【旭化成ホームズ】▽関西・西日本営業本部大阪総合支店長山田次郎▽同本部岡山支店長吉武信幸【旭化成ファーマ】▽薬事・信頼性保証センター医薬情報部長杉本由佳▽メディカル・アフェアーズ部長水口啓一▽医薬マーケティング本部長付伊藤稔▽医薬営業本部KEVZARAプロジェクト長、同本部医薬営業推進部長和田重哉▽解兼医薬営業本部KEVZARAプロジェクト長、医薬マーケティング本部ケブザラ事業戦略室長濱田文昭▽医薬生産センター医薬生産管理部長笹原剛彦▽解兼同センター同部長、同センター長兼同センターART生産プロジェクト長兼大仁統括センター長重松弘樹【旭化成メディカル】▽セパセル事業部技術開発部長小林健次▽解兼同事業部同部長、同事業部セパセル工場長矢島健太郎。

旭化成 人事(10月1日)

2019年10月1日

[旭化成・人事](10月1日)【旭化成】▽IT統括部セキュリティセンター長犬塚貴志▽解兼、IT統括部セキュリティセンター長、同部長藤本聡▽同部事業IT推進グループ長吉田真也▽研究・開発本部インフォマティクス推進センターデジタルプラットフォーム部吉田滋▽生産技術本部総務室長兼旭化成エンジニアリング経営企画部長兼総務部長、同本部管理室長兼旭化成エンジニアリング大阪事務所長関口二郎▽同本部設備技術センター海外設備技術部長、同本部設備技術センター富士設備技術部長曽根正▽製造統括本部守山製造所長池尻澄雄▽スペシャルティソリューション事業本部本部長付榎園博文▽解兼研究・開発本部技術政策室住くらし融合企画推進部長、上席理事兼同本部同室長兼同室新事業推進部長兼同本部クリーンエネルギープロジェクト長竹中克▽同本部同研究所企画管理部長渋谷和宏▽同本部化学・プロセス研究所長付木村正志【マーケティング&イノベーション本部】▽マーケティング戦略室オートモーティブ事業推進室長高木一元▽解兼同室同事業推進室長、マーケティング戦略室長宇高道尊▽PEDプロジェクト長阿部誠之【基盤マテリアル事業本部】▽技術開発総部技術開発第一部長加藤高明▽技術開発総部長付駒田悟【パフォーマンスプロダクツ事業本部】▽ポリマープロダクツ環境安全部長加藤清雄▽繊維環境安全部長兼繊維品質保証部長巽俊二▽ポリマープロダクツ品質保証部長小西栄信▽ロイカ事業部ロイカグローバル・マーケティング部長、タイ旭化成スパンデックス近藤尚明▽解兼同事業部同部長、ロイカ事業部長芳賀伸一郎▽不織布事業部応用製品営業部長天野整一▽同事業部付手塚悟▽旭化成パックス奥川康二▽繊維技術開発総部新事業推進部長福家正哉【スペシャルティソリューション事業本部】▽セパレータ事業統括部事業開発室長、上席理事兼同部長福田明▽旭化成ヨーロッパ西田毅志▽企画管理部イーマテリアルズ企画室長吉田光克▽研究・開発本部知的財産部リエゾンマテリアル第二グループ倉谷益功▽RC統括室長芦塚眞▽同室次長坪井厚夫▽セパレータRC統括室長山口正夫▽セパレータ事業統括部連携推進室長、同部業務室長兼企画管理部セパレータ企画室長石川英治▽旭化成電子材料(常熟)有限公司木下泰彦▽化薬事業部ファスニング営業部長西郷憲司▽研究・開発本部研究開発センター企画管理部伊藤勇次▽基板材料事業部富士第二工場長片野雅之▽同事業部同工場付谷崎彰男▽電池材料事業部ハイポア生産技術部長松浦航也。

旭化成関連 組織改正(9月6日)

2019年10月1日

[旭化成関連/組織改正](9月6日)【旭化成メディカル】▽セパセル事業部の張家港高力特医療器械有限公司を旭化成医療科技(張家港)有限公司に改称する(10月1日)【旭化成エレクトロニクス】①ガスセンサー事業推進プロジェクトを新設する②企画管理部の組織を以下のとおり再編する▽企画総務室を事業企画室に改称する▽法務・コンプライアンス室を新設する③RCコンプライアンス室をRC統括室に改称する【旭化成建材】▽住建事業部にヘーベル特販営業部を新設する【旭化成エンジニアリング】▽企画管理部を分割し、経営企画部および総務部を新設する。

旭化成 組織改正(10月1日)

2019年10月1日

[旭化成/組織改正](10月1日)【旭化成】①生産技術本部の組織を以下のとおり再編する▽総務室を新設する▽設備技術センター内に海外設備技術部を新設する②研究・開発本部の技術政策室内において、住くらし融合企画推進部を廃止し、その機能を新事業推進部に移管する【マーケティング&イノベーション本部】▽REDプロジェクトを新設する【パフォーマンスプロダクツ事業本部】①繊維環境安全部および繊維品質保証部を新設する②繊維技術企画部を廃止する③ポリマーRC統括部を廃止し、ポリマープロダクツ環境安全部とポリマープロダクツ品質保証部へ分割する④消費財RC統括部を廃止し、その機能をポリマープロダクツ環境安全部に移管する⑤繊維技術開発総部内のバイオマテリアル事業推進部を新事業推進部に改称する【スペシャリティソリューション事業本部】①企画管理部内のRC統括室を事業本部直下に移管する②セパレータ事業統括部内のRC統括室を事業本部直下に移管する。

日化協 日本動物実験代替法学会、LRI賞受賞者を決定

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2019年10月1日

 日化協はこのほど、研究者奨励(育成)の一環として、〝化学物質が人の健康や環境に与える影響〟に関する優れた業績を上げた研究者を表彰するため、日本動物実験代替法学会(JSAAE)内に設立した日化協LRI賞の第4回目の受賞者を、東京理科大学工学部情報工学科の寒水孝司(そうず・たかし)氏に決定したと発表した。

 受賞テーマは「小標本データにおけるEffective Time50(ET50)の区間推定法」。実験条件である比較的少数の測定時点と組織数から得られるデータ数であっても、皮膚刺激性試験代替法の指標(50%細胞生存率)を安定的に偏りなく区間推定(95%信頼区間の構築)できるようにした。これにより、ヒト表皮モデルの効率的な使用が可能になり、試験法の有用性が大きく向上したことが評価された。

 また、バリデーション、第三者評価、統計的研究を通じて動物実験代替試験法の開発と実用化に大きく寄与してきており、今後もさらなる貢献が期待される。授賞式は11月21日に産業技術総合研究所(茨城県つくば市)で開催する日本動物実験代替法学会第32回大会で執り行われる予定。

 なお、LRIとは長期自主研究活動のこと。「日化協LRI賞」はLRIの認知拡大と理解促進を図るとともに、同分野の優れた若手の研究者、世界をリードするような新しい研究分野を発掘することを目指して2015年に設立された。

太陽石油 秋のオイルフェアを開催、カルビーとタッグ

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2019年10月1日

 太陽石油はこのほど、オイル販売をサポートするプログラム「2019年度 SOLATOオイルプログラム」の参加SS全店で、「2019年度 秋のオイルフェア」を開催すると発表した。

 今年度の秋のオイルフェアは、「ソラトくんセレクト カルビーおやつセットプレゼント!」と銘打ち、カルビーとタッグを組んだ。抽選商品はもちろん、告知ツールからキャンペーンキットに至るまで、カルビー「じゃがりこ」のキャラクター「じゃがお」と太陽石油のブランドキャラクター「ソラトくん」がコラボレーション。

 今だけ限定のコラボグッズとキャンペーンツールで、SS店頭でのオイル販売促進を支援する。なお、対象者は3千円(税抜)以上の対象オイルを交換したユーザー、実施期間は10月1~31日まで。

富士フイルム ペプチドの開発・製造受託サービスを開始

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2019年10月1日

 富士フイルムはこのほど、ペプチドの開発・製造受託サービスを、10月1日から開始すると発表した。同サービスは、同社が独自に確立した製造手法を使い、ペプチドの生産プロセス開発から製造までを受託するサービスで、今後需要が高まるペプチドの高機能化や高純度化に対応する。

 ペプチドはアミノ酸が2~50個程度結合したタンパク質の断片で、医薬品や機能性食品、化粧品などに使用されている。一般的に生体内に存在する20種類のアミノ酸(天然アミノ酸)を組み合わせて合成されるが、複雑な構造を持ったペプチドの合成は困難であり、またペプチドの純度を高めるための合成後の精製工程に大きな作業負荷が発生するという課題がある。

 さらに最近では、生体との相互作用を活用したバイオマテリアル(生体材料)などの先端研究で、非天然アミノ酸を結合させ新たな機能を付与したペプチドを応用する取り組みが増えており、ペプチド合成の難易度がますます高まっている。

 同社は、少量多品種生産に最適な固相合成法による製造手法を確立し、グループ会社の試薬製品に応用してきた。

 さらに、大量生産に適した液相合成法に精緻な反応制御のための独自材料を組み合わせた新たな製造手法を開発。高純度のペプチドを得られる合成工程を実現し、精製工程の大幅な短縮を可能にした。

 新手法を使い、合成が難しい高機能ペプチドや高純度ペプチドを生産できることを確認。直鎖ペプチドでは98%以上、合成過程で用いる酸に対して分解しやすい特殊環状ペプチドでも90%以上の高純度の生産を、精製作業を行うことなく実現している。

 今回、固相合成法・液相合成法による製造手法を用いて、ペプチドの合成・精製などの生産プロセス開発から製造までを受託するサービスを、富士フイルム和光純薬を通じて開始。合成が困難な高機能ペプチドや高純度ペプチドなどをスピーディーに提供できる強みを生かして、幅広い顧客ニーズに応えていく。

 今後、ペプチドを使った医薬品候補化合物の臨床応用ニーズに対応するためにGMP製造設備の整備も検討し、さらなるサービス拡大を図っていく。富士フイルムは、先進・独自の技術により画期的な高機能材料を開発・提供することで、新分野の研究開発の促進、高付加価値製品の創出などに貢献していく考えだ。