信越化学工業 合成塩酸を値上げ、事業採算の悪化に対応

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2023年3月3日

 信越化学工業は2日、合成塩酸について、3月21日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「8円/kg以上」。

 合成塩酸事業は、燃料価格の高騰や電力会社による電気料金の大幅値上げにより電力コストが急増している。さらに物流費の上昇や、設備の修繕および更新に伴う費用の増加で、事業の採算が急激に悪化している。

 同社は継続的にあらゆるコスト削減に努めているが、現在の価格水準では採算を確保することが困難なことから、事業の継続および安定的な製品供給のため、価格改定を決定した。

 

三井化学 EO・EO誘導品を値上げ、用役費など上昇で

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2023年3月2日

 三井化学は1日、エチレンオキサイド(EO)など3製品を3月15日納入分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、EOが「32~36円/kg」、EO誘導品は、エチレングリコール(EG)が「28~45円/kg」、エタノールアミン(EA)が「41~62円/kg」。

 対象製品については、用役費や物流関連費、設備修繕費などの高騰が続いている。こうしたコストアップは、従来の合理化などによる自助努力だけでは吸収が困難なことから、製品の安定生産・安定供給継続のためには、ナフサ価格の変動分とは別に、価格改定せざるを得ないと判断した。

クラレ 米見本市に出展、アパレルに高機能素材を紹介

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2023年3月1日

 クラレは28日、米国オレゴン州ポートランドで開催されるアパレルやスポーツブランドなどと素材サプライヤーをつなぐ見本市「The NW Materials Show 2023」(3月1~2日)に出展すると発表した。

 同見本市では、

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東ソー 塩化カルシウム液を値上げ、採算是正を図る

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2023年3月1日

 東ソーは28日、塩化カルシウム液について3月21日出荷分から値上げする、と発表した。改定幅は「12円/kg以上」(固形換算)。塩化カルシウム液の製造・販売に関わるコストは、原燃料価格をはじめ大幅に上昇しており、事業採算が著しく悪化している。

 こうした中、同社は、あらゆるコスト削減策を実施してきたものの、かかるコストの上昇を自助努力のみで吸収することが困難な状況にあることから、今後の事業継続と安定供給維持のため、価格改定の実施を決定した。

DIC オフセット用印刷インキを値上げ、採算是正図る

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2023年2月28日

 DICはこのほど、子会社であるDICグラフィックスが、商業オフ輪インキ、油性枚葉インキ、UVインキ、新聞インキについて、4月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、商業オフ輪インキ、新聞インキが「20%」、油性枚葉インキ、UVインキが「10%」となっている。

 昨今の世界情勢に伴う原材料およびエネルギー価格の高騰の影響で、ユーティリティ費、物流費、容器費などのコストが増加し続けている。さらに、急速なデジタル化の進展により、広告・書籍、新聞などの紙媒体に使用される印刷インキの需要が減少し、収益を大きく圧迫している。

 同社は、これまで生産効率の向上や経費削減などに努めてきたが、これらのコスト増加分を自助努力だけで吸収することは極めて困難な状況にあることから、今後の安定供給と品質の維持・向上を図るためには価格改定が避けられないと判断した。

東洋紡 高機能ファイバー製品を値上げ、電力費など高騰

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2023年2月28日

 東洋紡はこのほど、高機能ファイバー製品の一部銘柄について、4月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と値上げ幅は、超高強力ポリエチレン繊維「イザナス」が現行価格から「15~20%」、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール(PBO)繊維「ザイロン」が「20%」となっている。

 対象製品の製造に使用する一部原料と副原料価格のさらなる高騰が懸念される中、燃料費や電力費、物流経費といった諸経費も上昇し、製造コストを押し上げている。こうした状況下、同社は徹底したコスト削減に努めているが、現在の価格体系では顧客への安定的な製品供給が困難と判断し、今回、価格改定の実施を決めた。

日本触媒 アクリル酸特殊エステルを値上げ、来月から

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2023年2月28日

 日本触媒はこのほど、アクリル酸特殊エステルの一部製品について、3月1日出荷分から、国産ナフサ価格の変動分とは別に値上げすると発表した。 対象製品と値上げ幅は、アクリル酸2‐メトキシエチル(AME、メトキシエチルアクリレート)とアクリル酸イソノニル(AIN、イソノニルアクリレート)で、いずれも「60円/kg以上」の値上げとなる。

 対象製品は、ユーティリティコストの高騰や原料価格の上昇などによる大幅なコストアップが続いており、同社の自助努力のみでの吸収は困難と判断した。

クレハ 塩酸を8円/kg以上値上げ、事業収益が大幅悪化

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2023年2月28日

 クレハは27日、塩酸の価格を3月20日出荷分から1㎏当たり8円以上値上げすると発表した。

 原燃料の高騰や製造、物流コストの増加で事業収益が大幅に悪化。今後も設備の維持・更新や物流2024問題への対応など、さらなるコスト上昇が想定され、自助努力のみではこれらのコストを吸収することは困難な状況にある。今後も可能な限りコスト削減に努めるが、安定供給体制を維持するためには事業収益の改善が必須であると判断し、価格改定を行うこととした。

DIC グラビア・フレキソインキなど3月から値上げ

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2023年2月27日

 DICは24日、子会社であるDICグラフィックスが、主にパッケージ印刷向けに使用されるグラビア・フレキソインキや食品用金属容器などに使用される塗料・インキ製品の白インキについて、3月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、グラビアインキ(白色)、フレキソインキ(白色)、ホワイトコーチング(製缶用塗料の白色)、金属インキ(白色)とも「30~50円/kg」。

 印刷用白インキの主要原料である酸化チタンは、原料鉱石の世界的な需給逼迫などの影響で一昨年より大幅に価格が上昇し、今後もさらなる上昇が懸念されている。また、樹脂や顔料などの原料価格も高止まりしていることに加え、エネルギー価格の高騰によるユーティリティ費、物流費、容器費、設備保全などのコストも増加傾向にある。同社は、自助努力によるコスト増加分の吸収を続けてきたが、白インキについては既に限界を超えるレベルに達していることから、価格改定を決定した。

デンカ スチレンモノマー値上げ、各種コストが上昇

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2023年2月21日

 デンカは20日、スチレンモノマー(SM)について4月1日納入分から値上げする、と発表した。改定幅は「10円/kg」。

 昨今の市場環境変動の中で、SMの安定的な操業を継続し、安定供給のために必要な各種コストがさらに増大する状況にある。設備維持、オペレーション、エネルギーおよび物流などに関わるコストの増大が著しく、事業収益の悪化が進んでいる。

 同社は、継続してコスト削減に努めているものの、自助努力で吸収できる範囲を超えていることから、今後も市場への安定供給を継続するためには採算是正が必要と判断し、今回、価格改定の実施を決定した。