KHネオケム BCL系とPM系製品値上げ、採算是正へ

, ,

2021年2月18日

 KHネオケムは17日、BCL系製品を今月22日納入分から、PM系製品を3月8日納入分から値上げすると発表した。対象製品は、BCL(ブチセル)系が「ブチセル」(エチレングリコールモノブチルエーテル)、「ブチセノール20」「ブチセノール20-P」「ブチセノール20-S」(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、PM系が「PM(-P)」(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、「PMA(-P)(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)で、改定幅は各製品とも「50円/kg以上」。

 両製品とも原料価格が世界的に急騰し、海外市況はさらに高騰を続けている。こうした中、同社は、製品の安定した供給体制の維持・確保のため、値上げせざるを得ないと判断した。

旭化成 ナイロン66繊維を値上げ、「60円/kg」で実施

,

2021年2月17日

 旭化成は16日、ナイロン66繊維「レオナ」全品種を「60円/kg」値上げすると発表した。今月20日出荷分から順次実施する。

 ナイロン66樹脂・繊維の需要が、自動車産業をはじめとした主要産業で想定よりも早く回復する中、原材料価格が高騰している。また、事業継続に必要な用役コストや物流コストについても上昇している。同社としては可能なかぎりのコスト削減努力を継続しているものの、コスト上昇は自助努力のみで吸収できる範囲を超えており、今後の安定供給を維持するために価格改定を決定した。

 

日本エイアンドエル 来月1日からABS系樹脂類を値上げ

,

2021年2月16日

 日本エイアンドエルは15日、ABS系樹脂類を3月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品は、ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、AS樹脂、ポリマーアロイで、改定幅は各樹脂一律「30円/kg以上」となっている。

 昨今の原油・国産ナフサ価格の高騰により、樹脂製品の主原料であるモノマー価格も上昇している。また、副原料や副資材、物流費のコストアップに加えて、製造設備の補修費も増加している。こうした環境変化の中、同社は、自助努力のみでは安定生産・安定供給を続けることは困難であることから、今回の値上げを実施せざるを得ないと判断した。

新第一塩ビ 塩化ビニル樹脂を値上げ、15円/kg以上

, ,

2021年2月12日

 新第一塩ビは10日、汎用・ペースト用といったすべての塩化ビニル樹脂について3月10日出荷分から値上げすると発表した。対象製品は塩化ビニル樹脂およびペースト塩ビ樹脂で、改定幅は「15円/kg以上」。

 原油・原料ナフサ価格の高騰により、事業収支は厳しい状況となっている。また、アジアを中心に需要はひっ迫しており、海外市況も高値で推移し、日本からインド・アジア向け価格も昨年来上昇が続いている。

 このような状況の下、同社は、引き続き全社をあげて合理化への努力に取り組んでいるが、生産設備の維持更新費用や、ユーティリティ、物流コストの上昇も続いており、製品の安定供給体制を維持するため、採算是正を目的とした価格修正が必要であると判断した。

三菱エンジニアリングプラスチックス POM樹脂を値上げ、採算是正を図る

,

2021年2月10日

 三菱エンジニアリングプラスチックスは9日、ポリアセタール(POM)樹脂「ユピタール」を3月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、国内が「30円/kg」、海外が「0.3USドル/kg」「0.25ユーロ/kg」となっている。

 昨今、主原料のメタノールの高騰を背景に、POM樹脂の原料価格が上昇している。また、自動車産業を中心にPOM樹脂の需要が旺盛で需給がひっ迫している状況にある。こうした中、同社は、社内の合理化に努めてきたが、これらのコスト増加は自社内で吸収できる範囲を超えており、安定供給を図るために今回の価格改定の実施を決定した。

東ソー ペースト塩ビ樹脂を値上げ、安定供給を図る

,

2021年2月10日

 東ソーは9日、ペースト塩ビ樹脂について3月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅は「12円/kg以上」。

 ペースト塩ビ樹脂の基礎原料である国産ナフサ価格は、コロナ影響で一時大きく下落したものの、足元では経済回復を見越した堅調な需要と原油市況の高騰を背景に上昇している。また諸経費も、定期修繕日数の長期化に加え、プラント老朽化対策費用、国内物流費の上昇が重なり事業環境が大きく悪化している。

 一方、需給環境は、国内需要が徐々に回復傾向にある中で、コロナ対策として塩化ビニル製医療用手袋の世界的需要は極めておう盛な状況が続いている。このような環境下、同社は、徹底したコスト削減に努めてきたが、安定供給継続のためには価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

 

大洋塩ビ PVCを値上げ 「12円/kg以上」で実施

,

2021年2月10日

 大洋塩ビは9日、塩化ビニル樹脂(PVC)を3月1日納入分から「12円/kg以上」値上げすると発表した。

 同社は、これまで日本国内の顧客に安定的な供給を果たすため、生産設備・人員の合理化などあらゆる施策を行ってきた。しかしながら昨今の原燃料価格・物流費をはじめとした諸経費の高騰は、PVCの事業損益にも大きな影響を及ぼしており、自助努力だけでは適正な採算の確保が困難な状況になっている。

 PVCの国内需要は、新型コロナウイルス感染症の影響が払拭されつつあり回復傾向にある。アジア・アメリカをはじめとした海外需要も堅調に推移していることから、日本を含むアジア域内の需給バランスもひっ迫した基調が継続するものと想定されている。こうした状況下、今後とも日本国内での安定供給を継続するため、今回の価格改定の実施を決定した。

DIC 3月1日からポリスチレン製品などを値上げ

, ,

2021年2月10日

 DICは9日、ポリスチレン製品およびスチレン系製品について3月1日納入分から値上げすると発表した。対象製品は、「ディックスチレンGPPS」「ハイブランチ」「ディックスチレンHIPS」「エラスチン」で、改定幅はいずれも「17円/kg以上」となっている。

 同社は1月に価格改定を実施したが、昨今の国産ナフサ、ベンゼン価格は更に高騰を続け、ポリスチレンの原料調達価格も上昇している。同社は、引き続き自助努力による吸収を続けてきたが、今回の原材料価格の上昇を吸収することは極めて困難な状況にあり、今後の安定供給と事業継続を図るためには価格改定が避けられないと判断した。

東亞合成 アクリル製品を10円/kg以上値上げ

,

2021年2月9日

 東亞合成は8日、アクリル製品について今月15日出荷分から値上げすることを決め、需要家との交渉に入ったと発表した。対象製品は、アクリル酸、アクリル酸エステルおよび特殊アクリル酸エステル。改定幅は各製品とも「10円/kg以上」となっている。

 対象製品を取り巻く事業環境は、世界的なコロナ禍による需給環境の変化や物流網の混乱、原料価格の高騰や物流費用の上昇に加え、保全・修繕費も増加し厳しい状況が続いている。同社では、積極的な投資を含めた生産効率化や物流合理化によるコスト削減に努めてきたが、事業採算は悪化している。こうした中、適正品質の製品を安定供給していくには、製品価格の是正が必要であると判断した。

 

カネカ 塩化ビニル樹脂などを値上げ、原料高騰に対応

2021年2月8日

 カネカはこのほど、塩化ビニル樹脂などを3月1日出荷分より値上げすると発表した。対象は汎用塩化ビニル樹脂のほか、塩化ビニルペースト樹脂を含む特殊塩化ビニル樹脂のすべての品種で、改定幅は「15円/kg以上」となっている。

 新型コロナウイルスの発生に伴う経済停滞により、昨年前半は国産ナフサ価格が2万5000円/klまで急落した。しかし、年半ばから徐々に上昇し、足下では同4万円を超える水準になっている。また、インド・中国をはじめとしたアジア諸国のインフラ需要や北米の住宅需要は回復しており、塩化ビニル樹脂の世界的な需給バランスは逼迫。加えて、新型コロナウイルス対策による衛生環境の整備に伴い、塩化ビニル製手袋の世界需給も極めてタイトな状況にある。

 このような状況から、塩化ビニル樹脂の原料である塩化ビニルモノマーの価格が全世界で高騰しており、この状況は今年も継続するとみられる。こうした自助努力のみでは解決できない環境の下、同社は、顧客への安定供給の責務を確実に果たすため、価格改定が必要と判断した。