帝人 オンライン展示会を開催、モビリティ関連を紹介

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2020年10月22日

 帝人は、10月1日より特設オンラインサイト(https://teijin-mobility.com/)を通じ、同社グループのモビリティに関するソリューションや新技術を幅広く紹介する展示会「TEIJIN MOBILITY ONLINE」を開催している。 

 この展示会は、人々のクリエイティビティを刺激してイノベーションを加速させる、「ニューノーマル」下の提案の場として開催。仮想ブースを設置し、180度ビューや360度ビューで閲覧することができる。

 主な出展内容として、①CASEを見据えたコンセプトカー「PU_PA(ピューパ)Ⅲ」、②欧州のスタートアップ企業AEV社のゼロエミッション「LSEV」(低速EV)コンセプトカー、③帝人グループの新技術を紹介する「NEW TECH ZONE」など。なお、アクセスは無料で、開催期限は設けていない。

TEIJIN MOBILITY ONLINE 2
TEIJIN MOBILITY ONLINE

帝人 モーリシャス沖重油流出事故、油吸着材を無償支援

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2020年10月20日

 帝人は19日、貨物船「わかしお」がインド洋のモーリシャス島沖で座礁したことにより流出した燃料油の除去作業を支援するため、高性能油吸着材「オルソーブ」500Kg(油吸着量約10t分)を、現地で環境回復に取り組む商船三井を通じて、モーリシャス政府へ寄贈することを決定したと発表した。

ブラ吸着剤「オルソーブ」
ブラ吸着剤「オルソーブ」

 なお同製品は、帝人グループで繊維素材および製品を製造・販売する帝人フロンティアが展開。素材はポリプロピレン繊維不織布で、自重の約20倍の油を吸着でき、ちぎれにくく、油のふき取り作業も可能となっている。

 帝人グループは、今回の海洋汚染からの回復へ貢献するとともに、今後も様々な環境問題に取り組んでいく考えだ。

帝人 航空機向けCFRTP、米コリンズ社の認定を取得

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2020年10月14日

 帝人は13日、炭素繊維「テナックス」を使用した中間材料が、世界有数の航空機向け構造材メーカーである米国コリンズ・エアロスペース社の材料認定を取得したと発表した。今回認定を取得した炭素繊維中間材料は、熱可塑性複合材料織布「テナックスTPWF」と炭素繊維強化熱可塑性樹脂積層板「テナックスTPCL」で、帝人が展開する炭素繊維強化熱可塑性複合材料(CFRTP)。

テナックス TPWF
テナックス TPWF

 「テナックスTPWF」は、炭素繊維織物に熱可塑性樹脂を付着もしくは含侵させたシート状の材料で、「テナックスTPCL」は、「テナックスTPWF」を積層させ、熱と圧力をかけて成形した板状の部品となっている。いずれも母材である樹脂にポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を使用しており、高い耐熱性、耐衝撃性、および耐疲労性をもっている。また、成形時間が短いことからコスト効率や生産性の向上にも貢献し、航空機の構造材など、優れた機械特性が求められる部品の大量生産に適している。

テナックス TPCL
テナックス TPCL

 帝人グループでは、これまでコリンズ社に対して、米国で炭素繊維事業を展開するテイジン・カーボン・アメリカが航空機のブレーキ材向けに耐炎繊維「パイロメックス」を供給。繊維サプライヤーとしては世界で唯一「サプライヤー・ゴールド」の認定を受けるなど、強固なビジネス関係を確立している。

 今回、「テナックスTPWF」と「テナックスTPCL」が新たに認定を取得したことにより、その供給を通じて、テイジン・カーボン・アメリカはさらなる関係強化を図っていく考えだ。

帝人イヌリンとグリコBifiX 短鎖脂肪酸を増強

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2020年10月9日

 帝人はこのほど、メタジェンの福田真嗣社長CEO(慶應義塾大学先端生命科学研究所特任教授)監修の下に研究を行い、食物繊維「イヌリン」と江崎グリコの独自原料「ビフィズス菌BifiX」の組み合わせが、腸内細菌叢からの短鎖脂肪酸産生量を増加させ、大腸からの体調管理に重要な役割を果たすことを確認したと発表した。

 イヌリンはチコリの根から取れる100%植物由来の食物繊維。腸内で発酵する力が優れており、約90%が腸内細菌によって利用されるため、総ビフィズス菌数の増加に寄与するとの結果が得られている。

 一方、「ビフィズス菌BifiX」は江崎グリコが保有するビフィズス菌。〝生きて腸まで届き、おなかで増える〟特長をもっていることから、おなかを良好な状態に保ち、健康をサポートする。今回の研究では、「イヌリンとビフィズス菌BifiXを含むヨーグルト」と乳酸菌だけを含む一般的なヨーグルトを、それぞれ腸内環境を再現した装置に添加して培養し、腸内の短鎖脂肪酸の産生力を調査。その結果、「イヌリンとビフィズス菌BifiXを含むヨーグルト」が、一般的なヨーグルトに比べて短鎖脂肪酸を多く産生させることが明らかになった。これは、イヌリンが「ビフィズス菌BifiX」をサポートし、腸内細菌叢に作用したためと考えられる。

 帝人は、これからもイヌリンなどの食品素材の機能、食品加工上の機能について、科学的根拠を確認し、食品メーカーや消費者に向けて結果を報告していく。帝人のヘルスケア事業は、1人ひとりが生まれてから最後の日を迎えるまでの人生を支えることを目指し、今後も機能性食品素材事業で世界中の人々の「QOL」の向上に貢献していく方針だ。

 

帝人 人事(10月1日)

2020年10月6日

[帝人・人事](10月1日)▽マテリアル新事業部門電池部材事業部長松原寛▽出向テイジン・リエルソート・コリア代表理事武久慶太▽マテリアル新事業部門メンブレン事業部長川井泉介▽解兼樹脂事業本部開発・技術生産部門開発・技術生産統轄部長、同本部同部門長伊藤英和▽同本部同部門同統轄部長津坂待夫▽ヘルスケア戦略推進部門データソリューション事業開発部長増村成嗣。

帝人 組織改正(10月1日)

2020年10月5日

[帝人/組織改正](10月1日)【マテリアル新事業部門】▽「電池部材事業推進班」を分割・再編し、「電池部材事業部」「メンブレン事業部」を新設する。これに伴い「電池部材事業推進班」を廃止する▽「電池部材事業推進班」と「機能材料開発室」を分割・再編し、「電池部材事業部」の配下に「セパレータ販売課」「セパレータ開発課」を新設する。これに伴い「機能材料開発室」を廃止する▽「電子部材事業推進班」と「電子材料開発室」を分割・再編し、「メンブレン事業部」の配下に「ミライム販売課」「ミライム開発課」「ミライム工場」を新設する。これに伴い「電子材料開発室」を廃止する【ヘルスケア戦略推進部門】▽ヘルスケアグランドデザイン実現に向けた業容拡大を加速するにあたり、デジタルトランスフォーメーションにおける競争優位性の強化を目的として、ヘルスケア戦略推進部門直下に「データソリューション事業開発部」を新設する。

帝人 ビズジーンと提携、ウイルス濃縮デバイスを商業化

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2020年9月29日

 帝人は28日、ビズジーン(大阪府茨木市)との間で、各種ウイルスによる感染症を、早期に短時間で判定する迅速診断キットに用いるウイルス濃縮デバイスの商業化に向けて、帝人がビズジーンに出資し資本・業務提携を行うことで合意したと発表した。

ウイルス濃縮デバイスの試作品
ウイルス濃縮デバイスの試作品

 両社は、2018年よりデングウイルスをはじめ各種ウイルスを濃縮する技術の開発を進め、簡便な操作でウイルスを捕集し迅速に濃縮することができる技術を開発。高い孔径精度や厚み制御に強みがある、帝人の高機能メンブレン「ミライム」を濃縮膜として使用しており、設計を微細に変化させることで、様々なウイルスへの対応が期待されている。こうした中、同技術を使用した濃縮デバイスの商業化に向け、サプライチェーンの確立、量産体制の構築などを目的に資本・業務提携を行った。

 今回、商業化を目指すウイルス濃縮デバイスは、シリンジ(注射筒)の先端に取り付ける樹脂成型品の中にシート状の「ミライム」を内包。孔径や厚みなどの制御と表面処理技術により、ターゲットのウイルスを濃縮することを想定している。これにより、感染症診断に使用する検体中のウイルス濃度を高めることで、体内のウイルス量が少ない感染初期にも感染症判定が可能になると考えられ、重症化する前に治療に結びつけることができる。

 また、この濃縮技術とビズジーンの遺伝子診断キットを組み合わせることにより、従来の抗体・抗原を用いた迅速診断キットと同等の時間で、診断精度を向上させることも期待される。

 今後、両社は、今回の資本・業務提携を足掛かりに、臨床試験などを通じて技術優位性の確認や量産化の仕組みの構築を早期に行い、まずはデング熱診断用での商業化を目指す。また、新型コロナウイルスをはじめ世界的に流行している感染症への展開の可能性を検討し、適応範囲の拡大を図る。さらに、ウイルス濃色デバイスの展開のみならず、両社のもつサービス・技術・知見を融合させることにより、各種診断領域の連携範囲を拡大していく考えだ。

ウイルスが濃縮される仕組み
ウイルスが濃縮される仕組み

 

帝人 2次元通信シート、濃厚接触者の把握をサポート

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2020年9月28日

 帝人は25日、同社が開発した2次元通信シートがプラス社の座席管理アプリ「Suwary(スワリー)」に搭載され、オフィスでの新型コロナウイルス感染者との濃厚接触者の把握をサポートする機能を実現したと発表した。

 濃厚接触者の把握サポート機能は、オフィス利用者がコロナ感染した場合、感染者がオフィス内で、誰と、どこで、どれくらい接触していたかという情報を抽出し把握する。フリーアドレス制やサテライトオフィスを採用している企業などが、コロナ感染対策のソリューションとして「スワリー」を有効活用することが期待される。

 プラス社が展開する「スワリー」は、シート状のデバイスを設置するだけでデスクを簡単にIoT化し、予約管理ができるアプリケーションサービス。アクティビティ・ベースド・ワーキング(時間と場所を自由に選択できる働き方)が推進される中、効率的に業務管理や利用促進を図るツールとして利用が進む。

 その「スワリー」の正確な位置把握システムは、帝人とセルクロスが開発した2次元通信シートと、タグキャストのビーコン技術との組み合わせにより共同開発した平面認証ビーコン「PaperBeacon(ペーパービーコン)」の技術によるもの。帝人が独自開発した2次元通信シート上に電波を留めることで混信を避け、座席ごとの位置情報を正確に発信。これにより、従来のビーコンでは困難であった、大人数が集まるスペースでのテーブルやイス単位の限られた場所を特定することも可能だ。

 これまで帝人は、電波を留められる二次元通信技術を生かした「ペーパービーコン」を、「人」の所在管理システムとして、飲食オーダーシステム「プットメニュー」や、今回の「スワリー」に展開してきた。今後は「人」の管理から「物」の管理へと対象を広げることで、工場・物流分野へも展開し、さらなる事業拡大を図っていく。

:「スワリー」の利用イメージ
「スワリー」の利用イメージ
:「スワリー」1分単位で座席の利用履歴を把握
「スワリー」1分単位で座席の利用履歴を把握

 

 

 

 

 

帝人 水溶性食物繊維を使用した商品、機能性表示が許可

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2020年9月25日

 帝人はこのほど、機能性食品素材として展開している水溶性食物繊維「イヌリア」使用の商品「発酵するナチュラルイヌリン」について、消費者庁に「整腸」に関する機能性表示食品の届け出を行い受理されたと発表した。これにより、同社の責任により、商品に「腸内のビフィズス菌を増やす」「腸内フローラを良好にする」「お腹の調子を整える」などの表示をすることが可能となった。

 健康志向の高まりから発酵食品の需要が増える中、「腸内のビフィズス菌による発酵・増殖に利用される」という表現で機能性表示食品の届け出が受理されたのは初となる。

 帝人は大腸内での発酵が健康に重要であることに注目し、機能性食品素材事業として、2016年よりスーパー大麦「バーリーマックス」、2018年から水溶性食物繊維「イヌリア」を展開。今回、機能性表示食品として届け出た「発酵するナチュラルイヌリン」は、これまで販売してきた商品「発酵する食物繊維」をリニューアルしたもので、10月末の発売を予定している。また、今後の展開として、今回の知見をもとに、「イヌリア」を使用した食品で機能性表示を希望するメーカーに対しては、届け出のサポートを行っていく計画だ。

 帝人のヘルスケア事業は、1人ひとりが生まれてから最後の日を迎えるまでの人生を支えることを目指しており、今後も機能性食品素材事業で世界中の人々の「QOL」の向上に貢献していく。

 

帝人 蘭関連会社が本社を移転、職場環境もSDGs視点で

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2020年9月24日

 帝人は23日、同社グループの欧州でのアラミド事業会社であるテイジン・アラミド(オランダ・アーネム市)が、環境と従業員によりやさしい職場の構築を目指し、このほど本社を同敷地内に新設したオフィス(床面積約5000㎡)に移転したと発表した。

 「T ONE」と名付けられた新オフィスは、研究所だった建物の躯体を活用したもので、新設に際しては様々なサステナブルな設計を施した。一例を挙げれば、新しい駐車場や専用道路の舗装に、旧研究所の内装を解体した際に発生した破砕くずを使用した。

 新施設には、ソーラーパネルやヒートポンプ、節水設備、日よけ、熱回収装備など、建物のエネルギー消費量低減に寄与する機能を完備。電気自動車や充電スタンド、地元産の食品を提供する食堂、壁面に敷き詰めた植物など、環境配慮型の設備を取り入れている。また、従業員のワークスペースには、会議室やキッチンを備えた活気のある共同スペースと、適度な採光と防音設計を施した個室を整備した。

 帝人グループは、こうした職場環境づくりに対しても、時代の変化を踏まえた新しい価値を創造し、豊かで持続可能な社会を実現するソリューションを提供することで「未来の社会を支える会社」となることを目指すとともに、SDGsの目標達成に貢献していく考えだ。