三菱ガス化学の4-9月期 メタノール市況を受け増収

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2018年11月2日

 三菱ガス化学は1日、2019年3月期第2四半期の連結業績を発表した。メタノールの市況が依然として高い水準を維持したことや、販売数量が堅調に推移し増収となった。

 営業利益はポリカーボネートの市況が前年同期を上回ったほか、特殊ポリカーボネートやBT材料の販売数量も増加したが、発泡プラスチック事業での原燃料価格の上昇と高純度イソフタル酸の市況下落などにより減益。経常利益は、海外メタノール生産会社およびエンジニアリングプラスチックス関連会社に係る持分法利益が増加したことなどにより、増益となった。

 売上高は前年同期比8%増の3283億円、営業利益は同4%減の289億円、経常利益は同11%増の465億円、純利益は同7%増の379億円。

 セグメント別に見ると、天然ガス系化学品事業は、売上高は同17%増の881億円、経常利益は同90%増の157億円。メタノールは、市況の大幅上昇を受け増収増益となった。メタノール・アンモニア系化学品は、全般的な販売数量の増加に加え、MMA系製品の市況上昇などもあり増収となったが、原料価格上昇などを受け、前年同期並みの損益となった。

 芳香族化学品事業は、売上高同2%増の1071億円、経常利益同28%減の97億円。特殊芳香族化学品は、原燃料価格の上昇があったものの、メタキシレンジアミンや芳香族アルデヒドの販売が堅調に推移し増収増益となった。

 機能化学品事業は、売上高同8%増の1055億円、経常利益同4%増の178億円。無機化学品は、販売数量の増加により売上高は増加したものの、半導体・液晶向け薬液の競争環境の激化などにより減益となった。エンジニアリングプラスチックスは、スマートフォンのカメラレンズ向けなどに使用される特殊ポリカーボネートの販売数量増加などで増収増益となった。

 特殊機能材事業は、売上高同8%増の271億円、経常利益同3%増の30億円。電子材料は、主力の半導体パッケージ用BT材料の販売数量がメモリー向けなどを中心に堅調に推移し、増収増益となった。

 なお、通期業績予想については、原燃料高やポリカーボネート市況の下落などにより、営業利益を下方修正した。他の項目については上方修正した。