クラレノリタケ 歯科レジン材にマルチレイヤーを追加

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2020年1月20日

 クラレノリタケデンタルは17日、保険適用の歯科切削加工用レジン材料「カタナ アベンシア ブロック(ユニバーサル用)」に、滑らかなグラデーションを持つML(マルチレイヤー)を追加し、今月21日に新発売すると発表した。

 歯科治療のデジタル化に伴い、関連機器を導入する歯科医院や技工所が増加し、治療件数も年々増加。同社は、多種多様なニーズに応えるため、各種CAD/CAM材料や装置類のラインアップ強化を進めている。

 今回発売を開始する「カタナ アベンシア ブロック(ユニバーサル用) ML(マルチレイヤー)」は、超微粒子フィラーを高密度に配合したことで、強度と滑沢耐久性の両立を実現した保険適用のCAD/CAM冠用レジンブロック。

 同社独自の製造技術により、各層の色調ギャップが少ない滑らかなグラデーションを実現しており、金属のクラウン(補てつ物)ではかなわなかった、天然歯に近い色調のある小臼歯クラウンをシンプルな作業で製作することができる。

 また、CAD/CAM装置による加工後の表面性状が滑らかで、技工所での操作と歯科医院での咬合調整後の研磨性にも優れている。

クラレノリタケ 欧州企業と歯科材料でライセンス契約

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2019年3月8日

 クラレノリタケデンタルは7日、同社が保有する積層セラミックスの製造方法(欧州特許第2024300号)について、先月、欧州企業とライセンス契約を締結したと発表した。契約を行ったのは、リヒテンシュタインに本社を置くイボクラール・ビバデント社。1923年に人工歯製造会社として設立され、現在では歯科医療の包括的・革新的な製品を提供する、世界的な歯科材料総合メーカーへと発展している。

 クラレノリタケデンタルは、2012年に積層セラミックス製造方法を用い、各層にギャップのないグラデーションを持つマルチレイヤードジルコニアディスクを製品化した。独自の着色技術と顔料添加量の最適化、各層の収縮を制御することで高い適合精度を達成。加工機で切削加工するだけで、歯頸部から切端部にかけて色調のグラデーションを持つフルジルコニア修復物の製作を可能にした。

 2015年には新シリーズとしてエナメル質に近似した高透光性をもつシリーズを発売し、前歯部での審美性修復を追求。さらに昨年には、新たなジルコニアソリューションの提案を目指し、短時間焼成でありながら優れた機械的特性と審美性を両立したジルコニアブロック(ブロック形状)を上市した。

 同社は、今後もさらなる技術革新により、歯科業界の発展に寄与する材料開発を続けていく考えだ。