三井化学 ミラノのデザイン展で緑化企業に素材協力

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2019年4月10日

 三井化学は9日、イタリア・ミラノで開催中の「ミラノデザインウィーク2019」に出展しているグリーン・ワイズ(東京都多摩市)に、コンセプトを実現するための素材協力をしていると発表した。同展示会は、世界最大のデザインイベント。

スタビオで製作した花器
スタビオで製作した花器

 室内・屋外緑化、舞台造園などの緑化事業を展開するグリーン・ワイズは、身近にある本来の自然を切り取り、ライフスタイルやインテリアに取り入れる「スローグリーン」を提唱している。

 今回、同社が「スローグリーン」なライフスタイルを提案するにあたり、三井化学は太陽の光で色が変化する、フォトクロミック(調光)・テクノロジー「サンセンサーズ」で製作したリング、植物由来のウレタン素材「スタビオ」で製作した、水が浮遊する透明な花器の製作で協力した。

サンセンサーズで製作したリング
サンセンサーズで製作したリング

 「サンセンサーズ」はメガネレンズ材料として世界トップシェアを誇る、同社の調光レンズブランド。インマスタイプであるにもかかわらず、トップレベルの退色スピードを実現し、コーティングタイプのレンズに比べて調光性能が長持ちする。今回は3色に変わるリングとして使用している。

 一方、「スタビオ」は同社が開発した世界初のウレタン新素材。植物を原料とするバイオマスプラスチックで、ライフサイクルでのCO2排出削減に貢献する。

 また、透明性と耐久性を持ち、さまざまな成形材に使用可能。今回は透明な花器として使っている。表面の硬度を調整することで、細い茎でも自立させる滑りにくさを実現した。展示会は9日から14日まで一般公開を行っている。