積水化成品 高湿度下でも性能保持するゲル素材を開発

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2019年8月27日

 積水化成品は26日、高湿度下でも性能を保持するゲル素材「テクノゲル」LSグレードを開発したと発表した。

 「テクノゲル」はポリマーマトリックスの中に、水や保湿剤などの溶液や電解質を保持させた、肌にやさしく安全性に優れたゲル素材。生体電極の部材として、皮膚とのインターフェイスに広く使われている。

 近年、メディカル・ヘルスケア分野では発汗が想定される運動時のウェアラブル用途や、高湿度が条件となる保育器内の乳幼児センシング用途、生体情報モニタリング用途で、安定した計測を長時間持続できる部材が求められてきた。

 同社では、これまで技術的に困難であった高湿度下で粘着力を保持させるため、吸湿性の抑制と導電性の維持という、相反する特長を持たせることに成功。長時間使用しても皮膚から剥がれにくい新グレードを開発した。

 「テクノゲル」を素材として提供するだけでなく、「テクノゲル」を使用した生体電極パッドの設計から生産までを国内で実施。また、グローバルな生体電極の生産体制構築を推進している。

 今後も、高湿度下で長時間の使用が可能な新グレードの特長を生かし、日々進化するメディカル・ヘルスケア分野での顧客ニーズに応えていく。なお、「テクノゲル」全体の販売計画として2021年度に35億円を目標としている。