岩谷産業 バイオ3Dプリンティングで業務資本提携を締結

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2020年7月8日

 岩谷産業は7日、細胞を立体的に積層する独自のバイオ3Dプリンティング技術を活用し革新的な再生医療製品の実用化を目指すサイフューズ(東京都文京区)と、再生・細胞医療分野での業務資本提携を締結したと発表した。

サイフューズの細胞製人工血管
サイフューズの細胞製人工血管

 サイフューズは、独創的なバイオ3Dプリンティング技術を血管再生や骨軟骨再生、神経再生などの再生医療に応用するこれまでにない3D細胞製品の開発に取り組んでいる。現在、サイフューズでは、この新たな治療選択肢を1日でも早く多くの患者へ届けることを目指し、細胞のみで作製した細胞製人工血管の臨床試験を開始するなど、3D細胞製品の実用化に向けた開発を進めている。

 今回の業務資本提携を通じて、再生医療などへ向けた製品の実用化を目的として、岩谷産業が培ってきた製造・保管・輸送インフラの技術・知見・ノウハウを最大限に生かし、サイフューズが開発を進める3D細胞製品の事業化を加速していく。

 岩谷産業は、再生・細胞医療分野の基幹インフラを構築することで、新産業の創出と市場発展に貢献していく考えだ。

サイフューズのバイオ3Dプリンタ
サイフューズのバイオ3Dプリンタ

 

 

積水化学 創薬支援事業拡大へ再生医療ベンチャーと提携

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2018年9月14日

 積水化学工業は13日、再生医療関連製品の研究・開発・製造・販売を行うサイフューズ(東京都文京区)と業務提携契約を締結したと発表した。サイフューズが開発を進めている肝臓構造体を、積水化学100%子会社の積水メディカルが事業展開する創薬支援事業に適用することが狙い。

 積水化学の高機能プラスチックスカンパニーでは、戦略分野の1つに「ライフサイエンス」を位置づけ、積水メディカルを中核としてメディカル事業の拡大に注力している。積水メディカルでは、2016~20年度の5カ年の中期経営計画「飛躍 HIYAKU 2020」で「フロンティア拡大」を基本戦略の一つに位置づけ、欧米を中心とした創薬支援事業の拡大を図っている。

 創薬支援事業は、積水化学の米国の連結子会社SEKISUI XENOTECHを拠点とし、欧米を中心に展開をしており、インビトロ試験受託能力増強と積水メディカル国内拠点との連携強化により事業拡大を図っている。

 一方、提携先のサイフューズは独自の3次元細胞積層技術により、スキャフォールドを使用せずに立体的な組織・臓器を製造する技術を持っており、再生医療分野で骨軟骨や血管、末梢神経などを再生する画期的な細胞製品の実用化を目指している。

 また、サイフューズは細胞版の3Dプリンタ「regenova」を開発・販売し、基盤技術の普及を進めるほか、創薬分野でも新薬開発における安全性試験と毒性評価試験ツールとして、高い肝機能を長期間にわたり発現する立体的な肝臓構造体の開発を行っている。

 積水化学は今回の提携を通じて、創薬支援事業だけでなく、再生医療領域での知見を深め、将来、ライフサイエンス分野での業容拡大につなげていく考え。また、積水化学の高機能プラスチックスカンパニーでは、戦略分野を拡大・強化するために、ベンチャーやアカデミアとの協業を加速し、新技術・新事業の探索に向け、今後も同様の提携を推進していく方針だ。