住友化学 高機能材料開発へ米バイオ技術企業と提携

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2019年4月18日

 住友化学は17日、米国のバイオ技術スタートアップ企業であるザイマージェン社と、新しい高機能材料の開発に向けた複数年の業務提携に合意したと発表した。この協業を通じて、 両社は先端産業で高度化する顧客のニーズに対応するための新規材料開発に取り組む。

 電子機器メーカーや消費者は、洗練されたディスプレイと新たな機能を備えた、より小さく軽く、エネルギー効率に優れた安価なデバイスを求めており、その需要はますます高まっている。

 このため、電子機器メーカーはこれらの次世代電子機器向けの新しい材料を探しているが、材料開発にあたっては、コストや製造技術面から、従来の石油化学以外の手法も取り入れる必要が生じている。

 ザイマージェン社は、AIやロボットによるオートメーションラボ、最先端のゲノミクスが融合した技術基盤を持っており、生物学的手法を通じた持続可能で再生可能な新規化合物を創出することができる。

 一方、住友化学は、マーケットインのサプライチェーンの構築を通じて、主要な電機メーカーに高品質なエレクトロニクス材料を供給している。

 革新的技術を持つザイマージェン社と、高い素材開発力を持ち、エレクトロニクス分野のリーディングサプライヤーである住友化学が協力することで、価格競争力と優れた特性を備える高機能材料の開発が可能となり、エレクトロニクス分野などのさらなる発展につながることが期待できる。

 開発を予定する高機能材料は、ディスプレイ用の光学フィルム、傷に強いハードコート材料、フレキシブル基板向け材料、接着剤などが挙げられる。これらの新規材料は、次世代の高機能製品を生み出すための一助になることが見込まれる。

 両社は今後、エレクトロニクス分野にとどまらず、さまざまな産業分野で「不可能を可能にする」高機能材料の開発を進めていく。