BASF ポリアミド樹脂がグレーチング製品に採用

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2019年12月18日

 BASFはこのほど、ポリアミド樹脂「Ultramid(ウルトラミッド)」が、シマブン(福岡県久留米市)が新たに発売したグレーチング製品に採用されたと発表した。

「ウルトラミッド」を使用したグレーチング
「ウルトラミッド」を使用したグレーチング

 シマブンは樹脂製グレーチングを製造している。「ウルトラミッド」製のグレーチングは強度に優れ、金属製のグレーチングに比べて軽量であるため、作業者がより多くの荷物を運んだり、プロジェクトをより早く仕上げたりすることが可能になる。

 シマブンの島信英社長は「ウルトラミット」の優れた機械的特性により、新たに発売したグレーチングは腐食性が抑えられるとともに、ノンスリップ性能に優れ、錆びや滑りやすいといった問題解決にも役立つと評価。「押出成型と組み立てによって製造することで、幅広い製品をリーズナブルな価格で提供し、業界のニーズを満たすことができる」と述べている。

 BASFは材料ソリューションの提供に加え、独自のCAE(コンピューター援用工学)解析ツールを用いた設計・解析でもシマブンを支援した。CAEの活用により、開発チームは初期段階から設計を最適化し、材料を効率的に使用して、製品の強度と性能を最大限にすることができた。

 BASFジャパン・パフォーマンスマテリアルズ事業部の山本勇事業部長は「全国の建設現場や物流業界は人手不足に陥っており、プロジェクトオーナーは耐久性と軽量性を兼ね備えた建築資材を求めている」との認識を示した上で、シマブンと協力することで積載効率を改善し、ビジネスの生産性向上に貢献することを指摘した。

 グレーチングは橋のデッキや歩道、スタジアムなどの屋外施設や厨房で使用されている格子状の蓋で、排水溝の詰まりを防ぎ、水や空気の流れを促進する。