旭化成 スチレン系特殊透明樹脂、事業撤退を決定

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2021年8月30日

 旭化成は27日、ボトル容器用シュリンクフィルムや食品容器および雑貨などに使われる、スチレン系特殊透明樹脂「アサフレックス」事業からの撤退を決定したと発表した。2023年に製造を終了し、同年9月に販売を終了する予定。

 同社は、1982年に川崎工場(現・製造統括本部川崎製造所)を拠点に同事業の生産を開始し、これまで約39年間にわたり、国内外の顧客へ製品を供給してきた。しかし、近年は主要市場の不透明性の高まりといった外部環境による事業損益の悪化を受け、将来的に拡大戦略を描くことが難しいと判断した。

 同社は中期経営計画に基づき、事業ポートフォリオ転換を通じてサステナブルで高付加価値型事業の集合体となることを目指している。①高い収益性、②高い市場成長率、③注力分野、④持続可能な社会との親和、といった4つの判断軸に従って、経営資源の優先投入や再配分を進めることで事業ポートフォリオの転換を図っている。同事業についても、この4つの判断軸に照らして事業内容を精査した結果、撤退の決定に至った。

 同社は今後、同事業の経営資源を他の注力事業へ投入し、より一層サステナブルで高付加価値型事業の集合体となることを目指していく。