日本製紙 ストローレスの学校給食用牛乳パックを発売

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2020年7月14日

 日本製紙はこのほど、ストローレス対応学校給食用紙パック「NP‐PAK‐mini School POP」を開発、9月から発売すると発表した。

 市場ニーズの高いストローレス化に対応した紙製牛乳容器で、開けやすく飲みやすいよう、上部構造に工夫をこらしてある。脱プラスチックの潮流拡大の中、プラスチックストローは海洋プラゴミの象徴の1つ。同社は紙ストローも製造・販売するが、今回、市場ニーズの高い「ストローそのものの不要な紙パック」に視点を変えた。

 給食用ミニカートンは、通常のゲーブル(屋根型)容器と異なり、屋根部の隙間が狭く指を入れにくい。「School POP」(POP:Push、Open、Pull)は、屋根型の下部を押して開き引き出すと容易に開封でき、独自の罫線による注ぎ口の傾斜で液がスムーズに流れて飲みやすい構造。ストロー孔も、子供の成長段階やその他要因にあわせて残してある。また、従来型充填機にも対応する。

 全国の学校給食用紙製牛乳パックは年間約14億個で、樹脂使用料は約700t(ストロー1本0.5g換算)。例えば1000万本の学校給食牛乳用ストローは樹脂約5t、PETボトル約50万本に相当する。

 同社は、「紙でできることは紙で」を合言葉に、再生可能資源である「木」を原料とし、リサイクル可能な「紙」に新たな機能を付与した多彩な製品を提供している。今後も紙の利用シーン拡大に努める考えだ。