カネカ 生分解性ポリマー使用ストローがファミマに採用

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2021年5月10日

 カネカはこのほど、「カネカ生分解性ポリマーGreen Planet」を使用したストローがファミリーマートに採用されたと発表した。先月末からファミリーマートの「ファミマカフェ」と紙パック飲料向けストローとして、全国の一部店舗で順次導入されている。

店舗で使用されるストロー
店舗で使用されるストロー

 ファミリーマートは環境に関する中長期目標「ファミマecoビジョン2050」の中で、環境配慮型素材の使用割合を高めることにより環境対応の推進を目指している。

 同ポリマーはカネカが開発した100%植物由来の生分解性ポリマー「PHBH」。海水中で生分解する認証「OK Biodegradable MARINE」(30℃の海水中で生分解度が6カ月以内に90%以上になる)を取得しており、幅広い環境下で優れた生分解性を示す。今回、環境負荷低減に貢献する点が評価されて採用された。

 今後も「カネカは世界を健康にする。」という考えの下、ソリューションプロバイダーとしてグローバルに価値を提供し、「Green Planet」の展開を通じて環境汚染問題の解決に貢献していく考えだ。

カネカ 生分解性ポリマーPHBH セブンカフェ用ストローに導入

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2019年8月7日

 カネカは6日、「カネカ生分解性ポリマーPHBH」を使用したセブンカフェ用のストローが同日より、高知県内のセブン‐イレブン41店舗で試験的に導入されたと発表した。

 同社はセブン‐イレブン・ジャパンと共同して「PHBH」を用いた製品の展開に取り組んできた。プラスチック素材の製品は、人々の暮らしにとって便利で欠かせないものになっている一方、適切な処理がなされないことによって、マイクロプラスチックとして海中に漂い、生態系や人々の健康へ影響を与える懸念が高まっている。

 「PHBH」は、カネカが開発した100%植物由来のバイオポリマーであり、幅広い環境下で優れた生分解性を保有。特に近年では、マイクロプラによる海洋汚染が世界的な社会問題となっており、生態系への影響が懸念されているが、同製品は海水中で生分解する認証「OK Biodegradable MARINE」を取得しており、海洋汚染低減に貢献する。

 カネカは美しい環境を次世代に引き継いでゆくため、新素材の開発で環境汚染問題に貢献していく考えだ。

ユニチカ バイオプラのストロー向け樹脂グレードを開発

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2019年3月27日

 ユニチカはこのほど、バイオマスプラスチック「テラマック」の新規銘柄であるストロー向け樹脂グレード「TP‐5040」を開発したと発表した。今後は市場へ投入するとともに、国内外に向けた積極的な販売体制を整えることにより、新規顧客開拓を進めていく。

 昨今は海洋汚染問題がクローズアップされており、国内外の大手飲食チェーンを中心にプラスチック製ストローの廃止、もしくは紙製ストローへの置き換えの動きが加速している。こうした中、プラスチック製ストローの置き換えを進める場合は、材料自体が生分解性を有することが必須条件と考えられる。

 植物由来のポリ乳酸を原料とした「テラマック」は、微生物や酵素の働きによって最終的には水と二酸化炭素に分解する。ただ「硬い・脆い」といった性質があり、ストローとしては、製造時のカッティングや使用時の折り曲げなどにより、ひび割れや破損を生じやすく、そのままでは実用化には適していなかった。

 この問題点を解決するため、新グレードでは柔軟成分のポリマーおよび無機フィラーなどを適量付与。これにより一定の柔軟性と剛性、加工性を併せもつ最適な樹脂となった。また、紙製ストローは耐久性や強度に問題点があるが、新グレードは従来のプラスチック製ストローと同様の使用感を得ることができるのも大きな特長。

 なお、ストロー向け樹脂グレードは日本バイオプラスチック協会(JBPA)のバイオマスプラマークを取得申請中。また、ポリオレフィン等衛生協議会の確認証明書を取得している。

 今後は、プラスチック製ストローの代替用途として販促活動を進めるとともに、ストロー以外の用途への転用も図り、3年後には年間売上高5億円を目指していく考えだ。

三菱ケミカル 生分解性プラスチックが国内で初めてストローに採用

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2019年3月26日

 三菱ケミカルは25日、生分解性プラスチック「BioPBS」を用いたストローが、京浜急行電鉄とそのグループ会社が運営する施設で、4月1日から使用されると発表した。京急グループ各社が運営する飲食店や百貨店、ストア、ホテルなどの13社68施設で、年間約16万本使用するストローを、「BioPBS」を用いたストローに切り替える。「BioPBS」を用いたストローが実店舗で使用されるのは、日本で初めて。

 「BioPBS」は三菱ケミカルが開発し、基本特許を持つ植物由来の生分解性プラスチック。同社とタイのPTTグローバルケミカル社が折半出資する、PTT MCCバイオケム(本社バンコク)が製造している。自然界の微生物によって水とCO2に分解されるため、自然環境への負担が少ないという特徴を持つ。

 一方、京急電鉄は神奈川県とSDGs推進に向けた連携協定を締結。同県が推進している「かながわプラごみゼロ宣言」に、県内事業所を持つ京急グループ全社で賛同し、エコバック配布によるプラスチックごみ削減などの活動に積極的に取り組んでいる。「BioPBS」を使用したストローを使うことで、さらなるプラスチックごみの削減を図る。

 三菱ケミカルは、三菱ケミカルホールディングスグループが掲げる「KAITEKI」の実現に向け、今後も「BioPBS」をはじめとする生分解性プラスチックや、植物由来プラスチックの研究開発・用途展開を加速させ、循環型社会の構築やSDGsの達成に向け貢献していく。