ハネウェル 低GWP冷媒を欧州・中東アフリカで上市

, ,

2018年9月28日

 ハネウェルはこのほど、空調機器用途でR‐410A冷媒を代替する新しい低GWP(地球温暖化係数)冷媒「ソルスティスL41y(R‐452B)」を、欧州・中東アフリカ地域で上市したと発表した。

 同冷媒は、ハイドロフルオロオレフィン(HFO)をベースとする次世代ソリューション。既存のR‐410A冷媒に比べGWPが67%低く、R‐32冷媒に比べてエネルギー効率性が5%向上し、吐出温度/圧力が低いことが特徴で、空調機器の安全性担保に要する導入費用の低減にも寄与する。なお、国内では現在、有償サンプル提供のみで、上市時期は未定。

 欧州・中東アフリカ地域での上市に伴い、ソルスティスL41yに対応するチラー(ターボ冷凍機)と、ヒートポンプ向けコンプレッサ機器の認証が進んでいる。これにより、機器メーカーでは、既存のR‐410A仕様の機器から、ソルスティスL41y仕様への機器仕様変更に要するコストや時間を大幅に削減することができる。

 同社フッ素化学品事業部のジュリアン・スレ欧州・中東アフリカ担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーは「ソルスティスL41yは、当社の最新世代の冷媒製品で、長期的な法規制への対応を視野に入れたソルスティスL40X(R‐455A)、ソルスティスze(R‐1234ze)やソルスティスzd(R‐1233zd)への移行が現時点で難しいユーザーのために開発された、即時に導入可能なソリューション」と述べている。

 同社は「ソルスティス」「ゼネトロン」ブランドで、世界中で冷凍冷蔵やビル冷暖房、カーエアコン向けなどの幅広い冷媒を開発・製造・供給している。同社とサプライヤーパートナーは、HFO技術に基づく次世代製品の研究開発と製造供給体制の整備に向け、9億ドルの投資プログラムを実施した。