デンカ コロナウイルスの簡易検査キット開発状況を報告

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2020年3月26日

 デンカはこのほど、連結子会社であるデンカ生研が、国立感染症研究所と新型コロナウイルス感染症の診断法開発に関する共同研究契約を締結したと発表した。AMED(日本医療研究開発機構)の研究班への参画を通じて必要な抗体と抗原を国立感染症研究所より分与を受け、イムノクロマト法による簡易検査キットの開発を進めている。

 通常、簡易検査キットの製造販売承認取得までには最短で1年半から2年かかるが、同社は開発を早めるために関係官庁や公的機関、国内外の研究機関の協力と支援を仰ぎながら、2~3カ月内に試作品を完成させ評価し、体外診断薬の国内薬事承認を取得することを前提に、今後1年以内に最大1日10万検査分の量産体制構築を目指していく。

 さらに、さまざまな医療現場の検査ニーズに応えるために、ELISA法や遺伝子診断法を含め、イムノクロマト法による抗原検出以外の診断方法も同時に検討を進めている。

 同社が昨年9月に、株式を33.4%取得した台湾プレックスバイオ社では、新型コロナウイルスとその他の呼吸器感染症関連ウイルスの有無を同時に測定する検出法を開発中。すでに試作品が完成し、今後台湾で実用化に向けた検証を行うとともに、日本での展開も検討していく考えだ。

 

デンカ生研 新型コロナウィルスの簡易検査キット開発に着手

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2020年2月18日

 デンカの連結子会社であるデンカ生研はこのほど、新型コロナウィルスの抗原を、迅速・簡易に検出するキットの開発に着手したと発表した。イムノクロマト法により、一般の医療施設でも使用できる。

 デンカ生研は1950年の創業以来、ワクチンや検査試薬を通じて日本の防疫の一翼を担ってきた。また、近年ではコンゴのエボラ出血熱流行に対し、迅速診断キットのテスト品を供給するなどの取り組みを行っている。

 加えて、インフルエンザの迅速診断キットで国内のトップメーカーであり、「COVID‐19」の簡易検査キットについても、十分な供給体制を取れると考えている。

 同社グループは経営計画「Denka Value‐Up」で、ヘルスケア事業を重点分野の1つと位置づけている。また、日本感染症学会と日本環境感染学会が推進するFUSEGU2020プロジェクトに賛同している。

 今回「COVID‐19」の流行に対する簡易検査キットの提供を社会的責務と捉え、公的機関や国内外の研究機関の協力を仰ぎながら、デンカ生研が長年にわたって培ってきた知見を生かし、早急に開発を進め、最速での供給開始を目指す。

デンカ生研 がん治療ウイルス製剤などの新事業に注力

2019年7月12日

 デンカ生研は新規事業の立ち上げに注力している。

 11日に開催したメディア懇談会で、6月20日に社長に就任した高橋英喜デンカ執行役員ライフイノベーション部門長が、新規事業の現状を説明した。

 現在、実用に向けて取り組んでいる主な事業は、がん治療ウイルス製剤「G47Δ(デルタ)」とノロウイルスワクチン、薬剤耐性菌対策につながる検査システムの開発など。

 「G47Δ」は、がん細胞でのみ増殖するように遺伝子改変したヘルペスウイルスにより、がん細胞を直接破壊する画期的ながん治療薬。東京大学医科学研究所の藤堂具紀教授が開発し、第13共がライセンスを取得して、年度内に承認申請を行う予定だ。

 デンカ生研はワクチン・試薬で培った「ウイルスの培養・精製技術」を使い、「G47Δ」の商業生産技術を開発中で、

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デンカ生研 役員人事(4月1日)

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2019年4月9日

[デンカ生研・役員人事](4月1日)▽副社長執行役員社長補佐営業本部長兼国内試薬部門長佐藤誓▽非常勤顧問奥田章彦▽専務執行役員信頼性保証本部長管理グループ管掌久保田義隆▽常務執行役員研究開発本部担当(※組織名変更)小幡朗▽同役員技術グループ管掌新潟工場長中臣康雄▽執行役員鏡田工場長平野勝▽同役員技術グループ担当技術部長村松牧▽同役員研究開発本部長(※組織名変更)権平文夫▽社長執行役員 (2019年6月20日付退任)綾部光邦▽取締役(同年同日付社長執行役員就任)高橋英喜▽執行役員総務部・新事業企画室担当多田功▽同役員営業本部ワクチン部門長大塚剛(6月20日)▽監査役綾部光邦▽退任(監査役)玉木昭平。

 

デンカ生研 インフルエンザ診断用医療機器を新発売

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2018年10月16日

 デンカの連結子会社であるデンカ生研は15日、体外診断用医薬品「クイックナビ-Flu2」専用の、デンシトメトリー(光学密度測定)分析装置「クイックナビリーダー」を23日に発売すると発表した。

 同製品は光学センサーによりクイックナビ-Flu2のテストラインとコントロールラインを撮像・画像解析し、設定された閾値との比較により陽性・陰性を判定するデンシトメトリー分析装置。同製品を使用することでクイックナビ-Flu2の結果を客観的に個人差なく判定できる。

 また、選択できる2つのモードで、診療現場をサポートする。①「スグヨミトリモード」は、判定時間が経過した後のテストデバイスを挿入して結果を表示するモード。目視による判定の個人差をなくし、約五秒で判定する。

 ②「ジドウヨミトリモード」は、試料滴加後ただちにテストデバイスを挿入。1分ごとに読み取りを行い、陽性の閾値以上になった時点で結果を表示するモード。目視による判定の個人差をなくすことに加えて、デバイスを装置に入れると結果判定まで全自動で行える。最短1分で判定する。

 クイックナビ-Flu2は、検体中に存在するインフルエンザウイルスを迅速かつ高感度に検出できる国内トップシェアの迅速検査キット。検査キットに出現するラインの有無により5分で判定でき、クイックナビリーダーと組み合わせることで、インフルエンザ診療のさらなる効率化が図れる。

 現在、インフルエンザ検査は医療従事者が検査キットに出現するラインの有無を目視で判定している。しかし目視による判定は、判定できるラインの強度に個人差が生じる場合がある。新規開発品クイックナビリーダーを活用することで個人差なく客観的に同じ結果が得られ、より正確な判定が行えるようになる。

 なお、同製品は販売提携先の大塚製薬とデンカ生研の2社が販売。デンカ生研は、今後も感染症検査のためのラインアップを拡充し、医療の現場に貢献していく考えだ。