ソルベイ PARA樹脂が頸椎前方固定術用器具に採用

,

2018年10月4日

 特殊ポリマーの世界的サプライヤーであるソルベイはこのほど、同社の「Ixefポリアリールアミド(PARA)樹脂」により、頸椎前方固定術用の新しい単回使用器具キットが開発されたと発表した。

 脊椎手術機器に特化した医療機器メーカーのインテリジェント・インプラント・システムズ社が開発した「MEDIANTアンテリア・サービカル・プランティング・システム」に採用された。

 IxefPARAは、高い剛性と強度を持ち、耐ガンマ線滅菌、生体適合性が特長。同製品を採用したMEDIANTシステムは、手術室の機能性を高め、現場での滅菌処理を不要にし、感染リスクを低減させる。

 インテリジェント・インプラント・システムズ社のマーク・リチェルソフ社長兼CEOは「『Ixef GS-1022PARA』の優れた剛性と成形性が、器具の製造には不可欠だった」と述べている。

 Ixef GS-1022PARAでは、オウルとピンスクリュードライバーハンドル、測定キャリパー、ロッキングプライヤーハンドルが、インテリジェント・インプラント・システムズ社のキットに組み込まれている。

 この樹脂は耐衝撃性に優れているため、初期のオウルでの設計で使われる予定だった、金属受座も不要になった。これによりコストが削減され、器具の製造と組み立てが簡素化されることで、単回使用器具の経済性がさらに向上した。