出光興産 第2SPS建設でマレーシアに現地法人設立

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2019年11月27日

 出光興産は26日、マレーシア・パシルグダン事業所内の第2SPS(シンジオタクチックポリスチレン)製造装置の建設と商業運転開始後の生産、販売に対応するための組織として「出光アドバンスドマテリアルズ(マレーシア)略称IAM」を14日に設立したと発表した。

 出光興産100%出資の子会社で、資本金は約27億円。第2SPS装置は生産能力が年産9000tで、2022年4月の完工、8月の商業運転を予定している。

 同社のオンリーワン技術であるSPS樹脂は、1985年に世界初の合成に成功し、1997年に世界で最初の工業化を達成したエンジニアリングプラスチック。「ザレック(XAREC)」の商品名で展開している。

 「耐熱性(融点270℃)」「耐熱水性」「絶縁性」「電波透過性」に優れているため、自動車の電動化や、5Gといった高速通信機器のニーズに合致したエンプラとして、需要が年率約10%で伸びている。

 同社は今後需要の拡大が見込まれる、自動車電動化や高速通信機器の需要に応える製品製造・販売体制を確立していくとともに、同事業の強化・拡大を目指す。

出光興産 マレーシアで第2SPS製造装置の建設を決定

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2019年11月18日

 出光興産はこのほど、マレーシア パシルグダン事業所内にシンジオタクチックポリスチレン(SPS)樹脂「ザレック」の第2製造装置の建設を決定したと発表した。

 生産能力は年産9000t(コンパウンド品1万7000t相当)で、2022年4月に完工し同年8月の商業運転開始を予定している。今回の装置建設により、オンリーワン技術であるSPS樹脂の生産規模を現状の2倍に引き上げる。

 SPS樹脂は1985年に同社が世界初の合成に成功し、1997年に世界で最初の工業化を達成した純国産のエンジニアリングプラスチック。独自の技術により、「耐熱性(融点270℃)」「耐熱水性」「絶縁性」「電波透過性」に優れ、電気自動車を含む自動車関連部品、5Gをはじめとする高速通信機器のアンテナ部への採用などが進み、需要が拡大している。

 今回建設を予定しているパシルグダン事業所は、マレーシアでの石油化学製品製造拠点。SPSの原料であるSM(スチレンモノマー)などの調達に最適であること、また、今後需要の拡大が見込まれる東南アジアに位置していることから、同地での建設を決定した。