ライオン ハミガキ組成開発期間を短縮、MIで約半分に

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2023年6月19日

 ライオンはこのほど、データサイエンスと研究員の知見を融合した実験計画手法を新たに確立し運用を開始した。同手法をハミガキの組成開発に応用したところ、実験回数を大幅に削減し、想定の約半分の期間で開発できた。

製品開発は、企画→組成開発→プロセス開発→生産など段階を経る。今回、研究所で行う組成開発の期間を大幅に短縮する手法を開発した

 ハミガキの組成開発には、

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ライオン バスタブクレンジングが日本油化学会受賞

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2022年6月22日

 ライオンはこのほど、「浴槽表面に固着したケラチン汚れの除去技術と掃除負担軽減に向けた浴室洗剤への応用」に関し、令和3年度日本油化学会「工業技術賞」(技術的業績)と「エディター賞」(優秀論文)を受賞した。浴槽をこすらず洗える「ルックプラス バスタブクレンジング」の製品技術と浴室用洗剤市場の活性化が評価された。

 家事の時短や

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出光興産 出光ライオンコンポジットを連結子会社化へ

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2021年1月6日

 出光興産はこのほど、持分法適用会社である出光ライオンコンポジット(ILC)の合弁契約締結先であるライオンが保有する全株式を譲り受け、合弁契約を解消すると発表した。なお、合弁解消日は4月1日を予定している。

 ILCは1979年に出光興産とライオンとの合弁会社「カルプ工業」として設立。難燃性や耐熱性、高剛性などの機能をもつプラスチック複合材料専門メーカーとして、幅広い産業分野に数多くの新素材を提供してきた。

 今回、出光興産は、事業ポートフォリオでの高機能材事業拡大を企図したエンジニアリングプラスチック分野の中期的戦略などに鑑み、ILCを連結子会社化することが両社の企業価値向上に資するものと判断し、ライオンと株式譲渡契約を締結した。出光興産は合弁解消後も、ライオングループとプラスチック原料の提供などを通じて連携していく考えだ。

 

花王とライオン フィルム容器のリサイクルで協働開始

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2020年9月18日

 花王とライオンはこのほど、プラスチック包装容器資源循環型社会の実現に向け、フィルム容器のリサイクル「リサイクリエーション」活動に協働して取り組むことを決定した。資源に戻す「リサイクル」と価値の創造「クリエーション」からなる造語で、同じモノではなく、より楽しい・よりよいモノを創り出すアップサイクル。「使ったら捨てる。このあたりまえを変えたい」というコンセプトだ。

 日本の日用品メーカーは1990年代から包装容器のプラスチック使用量の削減を進め、濃縮化による製品容器のコンパクト化とつめかえ・つけかえ用製品の開発・普及により大幅な削減を実施。2018年にはつめかえ・つけかえ用製品の割合は80%に達したが、使用する複合フィルム素材は多成分・不均質プラスチックのため、リサイクルの困難さがある。

 花王は「リサイクリエーション」を通じて、回収したフィルム容器を「おかえりブロック」というブロックに再生加工したり、ライオンも「ハブラシ・リサイクルプログラム」を通じて、使用済みハブラシを植木鉢などにリサイクルしてきた。

 しかし規模の拡大と継続には、特に複合素材のフィルム容器は単一成分への分離が困難、メーカーごとに異なる素材や設計が製品容器への再生を制約、などの課題が多い。容器の分別など、消費者を含めたステークホルダーとともに社会の意識を変えていくことも必要になる。

 そこで両社は企業の枠を超え、次の4つの活動を通じて回収・リサイクル全体の経済性の改善に取り組む。①消費者・行政・流通が連携したフィルム容器の分別回収のしくみの検討。②幅広い製品への利用、消費者の分別回収のしやすさ、企業間や業界間での共通利用を考慮したリサイクル材料・容器の品質設計。③回収・再生したリサイクル材料の活用方法の検討。④リサイクルへの消費者の理解・協力を深めるための普及促進・啓発活動。

 両社は「リサイクリエーション」活動を継続し、フィルム容器からフィルム容器への水平リサイクルを目指し、フィルム容器リサイクルの社会実装を進める考えだ。

ライオン 温室効果ガス削減目標がSBTi認定を取得

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2020年9月7日

 ライオンはこのほど、2030年に向けたGHG(温室効果ガス)削減目標が科学的な根拠に基づいた「2℃を十分に下回る目標」として、SBTイニシアチブ(SBTi)の認定を取得したと発表した。

 同社は昨年、事業成長しつつ脱炭素社会と資源循環型社会の実現に貢献するために、長期環境目標「Lion Eco Challenge 2050」を策定し、2050年までに事業所活動でのCO2排出量ゼロとライフサイクルでのCO2排出量半減を目指している。

 SBTiはCDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)、国連グローバル・コンパクト、WRI(世界資源研究所)、WWF(世界自然保護基金)によって2015年に設立された国際的共同イニシアチブで、「産業革命前からの気温上昇を最大でも2℃未満に抑える」というパリ協定の目標に向け、企業が設定するGHG削減目標が科学的根拠に基づくものかどうかの検証・認定を行っている。

 今回認定されたGHG削減目標は、2030年までに①自社の燃料使用による直接排出、②購入電力・熱使用による間接排出、③バリューチェーンで排出される間接排出(①、②以外)の合計排出量を2018年比で30%削減するもの。なお、昨年の同社のGHG排出量に占めるCO2排出量は99.4%である。

 今後も、生活者や取引先などのステークホルダーと協力し、脱炭素社会、資源循環型社会の実現に向け、「人」と「地球」の双方にとって「健やかな未来」の実現を目指していく。

 

旭化成 ライオンなどと再生プラスチック技術を開発

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2019年10月17日

 旭化成とライオンは16日、両社が参加する「プラスチックの高度資源循環を実現するマテリアルリサイクルプロセスの研究開発」をテーマとしたプロジェクトが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募する事業に採択されたと発表した。

 2019年度「NEDO先導研究プログラム/エネルギー・環境新技術先導研究プログラム」(課題番号:I‐D3)に関する委託事業。

 地球環境の保全が重要視される中、環境に配慮しつつ利便性の高い製品を供給するため、使用済みプラスチックを資源として再利用するマテリアルリサイクルの技術開発が求められている。両社は同研究開発プロジェクトを通じ、再生プラスチック素材の製品に適用する革新的な技術開発を開始する。

 同プロジェクトは、福岡大学工学部化学システム工学科の八尾教授が主導し、計18の企業や大学・研究機関が参画するもの。再生ポリエチレンをベースとした環境製品生産と資源循環社会システムの研究を行う。

 具体的には、旭化成は福岡大学・神戸大学と共同し、一般家庭などから廃棄・回収される容器・包装プラスチックなどのリサイクル原料を使用した配合技術の開発と、ペレット製品の設計・開発を行う。また、ライオンは当該ペレットなどリサイクルプラスチックを含む容器に内容物を充填し、最終製品としての品質評価を行う。

 他の主な研究内容は、富山環境整備が容器・包装プラスチックなどの回収と選別を担い、メビウスパッケージングが配合ペレットから容器を製造する、リサイクルプラスチック成形加工技術を開発していく。

 これらのリサイクル素材を活用した技術開発により、バージン(未使用)素材と同等の物性を示す材料に再生する革新的な技術開発を行うとともに、当該技術を社会実装して再生材料の利用拡大を図り、新産業の創出を目指す。実施期間は来年7月31日まで。

 NEDOは省エネルギーや新エネルギー、CO2削減などのエネルギー・環境分野と、新産業創出に結びつく産業技術分野の中長期的な課題解決を目指している。そのために必要となる技術シーズ、特に既存技術の延長とは異なる、2030年をめどとした持続可能なエネルギー供給の実現や、新産業創出による産業競争力の向上に有望な技術の原石を発掘し、将来の国家プロジェクトなどに繋げていくことを目的に委託事業を推進している。